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Rocket Lab のアウトサイダーなCEO、ピーター・ベックは最高のストーリーを語る

AI (人工知能) に次ぐトレンドは宇宙?俺たちの wallstreetbets で一部マニアックな投稿として話題になっているものがあるので紹介しよう。この投稿によると、宇宙株狂騒曲は、メガ・コンスタレーション配備の需要が急増する2026年〜2030年にかけて過熱する可能性が高いという。そしてその道を素晴らしいビションとストーリーを語り邁進しているのが Rocket Lab という宇宙企業だ。

AIに次ぐトレンドは宇宙

議論:
私が実際の製品 (クソコインは製品ではありません息子) の観点から間違っていないならば、我々が持っていた大規模な最後のバブルの実行は、

・EV
・AIチップ

業界全体がとんでもないレベルまでインフレになるのは、その業界に対する一般的な陶酔感のためであり、たとえその製品やビジネスモデルがどんなにクソであっても (NIO、Rivian、SMCI など…)

Intuitive Machines (LUNR) を取り巻く熱狂はこの1週間で、株価は数週間で≒2ドルから≒11ドルになった!

さて、実際に人類が月に着陸する時を想像してみよう。メインストリームメディアがどれほど興奮し、私たちが Reddit と呼んでいるこの未来のイージーショートで、私たち全員がどれほど興奮するか想像してみてください!

あなたの奥さんのボーイフレンドから、あなたを嫌っている友達、アルコール中毒のお父さんまで、みんなが宇宙について話すだろう。宇宙飛行士たちは、バズ・オルドリンやニール・アームストロング、昔の3人目の男のようなスターになるだろう。

打ち上げの日はまだ少し先だが、この業界は爆発的に成長しようとしており、船に乗る時が来た。

SpaceX はこの時期にIPOするだろう。

次善の策は何か?ロケットだ。Rocket Lab (RKLB)

私は $RKLB に全力投球している。$LUNR のような失敗はしないだろうし、いつかはクルーミッションも提供するだろうから。彼らはこの分野で SpaceX 以外の唯一の信頼できる会社であり、完璧に実行する唯一の会社だ。

RKLB はあなたの月への次のチケットです。

Space is the next big trend after AI
byu/PresentationReady873 inwallstreetbets

この物語りは、何度も何度も宇宙投資家の間で語り継がれてきている一種の信仰のようなもので目新しさはありません。しかし、Rocket Lab が先日行ったTDコーウェン第45回年次航空宇宙・防衛会議でのディスカッションは見逃すことができない。

Rocket Lab、宇宙コンステレーションの運営を掲げる

Rocket Lab、TDコーウェン第45回年次航空宇宙・防衛会議に出席

Rocket Lab は少し前まではロケット打上げ会社として知られていたが、宇宙バス、SpaceX のファルコン9に相当する中型ロケットの開発、コンポーネント事業の拡大、コンステレーション運営も視野に入れており、宇宙産業全体に事業を拡大しようとしているのだ。

成功するCEOについての名著、『The Outsiders』という本があるが、正に Rocket Lab のCEOである Peter Beck (ピーター・ベック) 氏はアウトサイダーであり、かなり業界では異質な存在として知られている。宇宙業界だと、どうしてもイーロン・マスク氏が先行してしまうが、ピーター・ベックという男も並々ならぬ人物である。

『Elon Musk: How the Billionaire CEO of SpaceX and Tesla is shaping our Future』、『When the Heavens Went on Sale』の著者であるアシュリー・バンス氏は、Rocket Lab のCEOであるピーター・ベックを次のように評価している。

Rocket Lab のCEOであるピーター・ベックは、大学も出ていない男が、最も成功した民間ロケット会社のひとつを支えている。これは信じられない話だ。

私にとって、これはハイパワーロケット・ホビイストと商業打ち上げプロバイダーの間のギャップを埋めるものだ。今日の世界、技術では、国全体から支援される必要も、口座に何十億も入っている必要すらない。

適切なチームと決意、そしておそらく少しの運があれば、ロケットバイクが好きなニュージーランド出身の男でも、宇宙産業で大きな足跡を残すことができる。今は本当にワイルドな時代なのです。

Rocket Lab とその創設者ピーター・ベックの物語は、現代の宇宙産業における新しい可能性と時代を象徴しています。彼の成功は、学校を出なくても、情熱、技術、そして革新的なアイディアを持っていれば、宇宙産業での成功が可能であることを証明しています

ピーター・ベックの物語は、大企業や国家だけが宇宙にアクセスできる時代から、小規模なスタートアップや民間企業も宇宙産業に参入できる新しい時代への移行を感じさせます。

さまざまな領域で、勝つのはたいてい最高のストーリーなのだ

著書の『サイコロジー・オブ・マネー 一生お金に困らない「富」のマインドセット』、『Same as ever』で時の人となっているモーガン・ハウセル氏が言うように、”ストーリーは人の心を変える“。

モーガン・ハウセルは、昨今のテスラの成功を次のように語る。

数年前、誰かが「イーロン・マスクがこれまでに作った最高の製品は、テスラ車でもファルコンロケットでもなく、テスラ株(シンボルはTSLA)だ」とツイートした。その理由は、テスラがこれまでに語られた中で最も信じがたい、魅惑的なストーリーのひとつを象徴しているからであり、だからこそその評価額が今の水準にあるのだ。

マスク氏は、トヨタ、ホンダ、GM、フォードといった他社が太刀打ちできないような、テスラが将来あり得る姿についてのストーリーを語ったのだ。何百万人もの投資家がこのストーリーテリングの要素に魅了されたのだ。

これは、次に何が起こるかを予測するものではないが、人々がいかにさまざまなストーリーを語り、それに執着するかを示している。ドナルド・トランプのような政治家も似たようなもので、彼は素晴らしいストーリーを語り、何千万人もの人々がさまざまな理由でそれにしがみついた。さまざまな領域で、勝つのはたいてい最高のストーリーなのだ。

もしあなたが分析的な思考を持ち、最善のアイデアや正しい答えが常に勝つと考えているのなら、世の中に大きな不満を抱くことになるかもしれない。このフラストレーションは、なぜ人々が正しい答えに引き寄せられないのかと考えることから生じることが多い。それはたいてい、他の誰かがより優れた、より魅力的なストーリーを語っているからだ。

ベンジャミン・グレアムが言ったように、市場は短期的には投票機だが、長期的には計量機である

投資において、PE(株価収益率)は明日のストーリーを表す。特にソーシャルメディアの世界や、過去10年の大半を占めたゼロ金利環境という文脈では、その企業が何を達成できると考えるかを反映している。

このようなシナリオでは、ストーリーを語る要素が最も重要になる。金利がゼロの場合、今日の数字はほとんど重要ではなく、その会社が将来どうなると誰かに信じさせることができるかがすべてなのだ。ソーシャルメディアや Reddit のようなフォーラムの世界では、人々が語り、信じることのできるストーリーは、信じられないほどの影響力を持つ。

データドリブンで、スプレッドシートに集中し、分析に傾倒している人々は、こうした動きに唖然とし、混乱することが多い。しかし、ベンジャミン・グレアムが言ったように、市場は短期的には投票機だが、長期的には計量機である。そのため、最終的にはこれらの評価は均等になる傾向がある。しかし、短期的なスパンで見て、スプレッドシートを使ってその意味を理解しようとするのであれば、決してそうはならない。平均への回帰は、投資において非常に重要で強力な概念であり、理解する必要がある。

ピーター・ベックという男は最高のストーリーを語っている

最も成功した民間ロケット会社の一つ、Rocket Lab (ロケット・ラボ)

そう、ピーター・ベックという宇宙に魅了された人物は、アウトサイダーのCEOであり、今最高のストーリーを語っている。宇宙セクターに関しては、2020年以降の SPAC ブームの時に一度ブームになって以来、ほぼ閑散としている。一時は SpaceX の IPO が噂され、そのタイミングで見直されるか?という議論もあったが、以降、一部宇宙SPACで黒字化しそうな Spire Global や、先日民間初の月面着陸となった Intuitive Machines が一時的な急騰を示す程度である。

AI の先を考慮して相場を張るというのは、2020年以降の繰り返しとなるためおすすめできないが、Rocket Lab に関しては注目に値する稀な宇宙企業だと思う。そのことは、SpaceX や新興宇宙企業を追ってきたアシュリーバンス氏が何度も言及している。Rocket Lab の投資家が毎度言っているのは、この会社の株価は低評価過ぎるということに尽きるだろう。