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『2022年最も影響力のある企業100社』に選手された、宇宙ベンチャー3社について

TIME紙が発表した『2022年最も影響力のある企業100社』に選手された、スペースデブリ (宇宙ゴミ) の問題に立ち向かう Astroscale U.S. (アストロスケール)、商業宇宙ステーションの運用を目指す Axiom Space (アクシオン・スペース)、宇宙飛行技術開発企業 SpinLaunch (スピンランチ) の宇宙ベンチャー3社をご紹介します。

Astroscale U.S. (アストロスケール)

Astroscale U.S. (アストロスケール) とは、商業衛星運用会社、米国政府、および世界中のパートナー政府に対して、衛星の延命やその他の軌道上サービスを提供しています。Astroscale U.S. は、技術、ビジネスケース、スマートポリシーの開発と宇宙コミュニティ全体のコラボレーションを組み合わせ、軌道上の持続可能性の課題を包括的に解決しています。

同社は、CONFERS (Consortium for Execution of Rendezvous and Servicing Operations) やその他の軌道上標準および業界団体のメンバーとして積極的に活動しています。未来の世代のために宇宙を持続可能にするという Astroscale U.S. のグローバルなビジョンに専心しています。

TIME100 MOST INFLUENTIAL COMPANIES OF 2022』では以下のように紹介されていますので翻訳して引用します。

地球低軌道は、宇宙船と衝突する危険性のあるデブリの帯で混乱している。東京に本社を置くアストロスケールは、このゴミを集めて大気圏に突入させ、焼却する技術を開発している。

昨年、同社は2つの部品からなる衛星を打ち上げ、磁石で分離・再接続し、破片を集める技術を実証した。同社は、将来の衛星に磁気ドッキングポートを搭載し、回収できるようにしたいと考えている。アストロスケールのビジョンは、「宇宙を持続可能なものにすること」だと岡田社長は語る。

– text by JEFFREY KLUGER、TIME100 MOST INFLUENTIAL COMPANIES OF 2022

Axiom Space (アクシオン・スペース)

Axiom Space (アクシオン・スペース)

Axiom Space (通称 Axiom) は、テキサス州ヒューストンに本社を置くアメリカの民間資金による宇宙インフラ開発企業です。Michael T. Suffredini と Kam Ghaffarian によって2016年に設立された同社は、2022年に国際宇宙ステーション(ISS)への商業ミッションを計画しており、2024年に世界初の商業宇宙ステーションを所有・運営することを目指しています。

同社のリーダーシップチームは、元NASA長官の Charles Bolden など元NASAの職員で主に構成されています。その他、同社の主要人物には宇宙飛行士の Michael Lopez-Alegria と Brent W. Jett Jr. がいます。商業活動としては、宇宙観光客を対象とした有人宇宙飛行のほか、政府出資や民間企業による宇宙研究、宇宙製造、宇宙探査などを計画しています。

ヒューストンに拠点を置く Axiom Space は、国際宇宙ステーション(ISS)に最大8日間滞在するために、有料で客を運ぶことを目標としている。同社は最近、NASAと契約し、最大4つの新しいISSモジュールを建設し、早ければ2024年に最初のモジュールを打ち上げる予定です。2030年にISSが閉鎖される前に、アクシオンのモジュールは分離され、独自のプライベートステーションとなる予定です。

– text by JEFFREY KLUGER、TIME100 MOST INFLUENTIAL COMPANIES OF 2022

SpinLaunch (スピンローンチ)

SpinLaunch

SpinLaunch は、ペイロードを宇宙へ運ぶための質量加速器技術に取り組む宇宙飛行技術開発企業。宇宙打上げ技術を再構築し、小型衛星コンステレーションを低地球軌道(LEO)に迅速かつコスト効率よく展開できるようにするため、2014年に Jonathan Yaney によって設立されました。同社の革命的なキネティックロケットシステムを使用し、2021年10月にスペースポートニューメキシコテストサイトで垂直発射を成功させた。

カリフォルニア州ロングビーチに本社を置く SpinLaunch は、ハイテク、エンジニアリング、航空宇宙のトップ企業出身の経営陣が率いています。Kleiner Perkins、Google Ventures、Airbus Ventures、Catapult Ventures、Lauder Partners、John Doerr and Byers Family などの投資家から、8000万USドルを調達しています。同社は、2025年までに人工衛星を軌道に乗せ、宇宙探査のためのペイロードを提供することを目標としています。

SpinLaunch は、人工衛星を宇宙へ打ち上げるための新しいクリーンな方法を開発しています。真空に密閉された遠心分離機でペイロードを回転させ、空へ放り投げます。真空に密閉された遠心分離機で衛星を回転させ、空高く飛ばします。

エンジンが点火されたとき、ペイロードはすでに空中にあるため、通常の打ち上げよりもはるかに少ない燃料で行えます。CEOの Jonathan Yaney 氏が率いる同社は、11月に初のサブオービタル飛行を行い、今後数ヶ月の間に最大30回の飛行を行う予定です。

– text by JEFFREY KLUGER、TIME100 MOST INFLUENTIAL COMPANIES OF 2022