Zoomy

eMAXIS Neo宇宙開発ってどうなの?

eMAXIS Neo宇宙開発

Facebook が社名を Meta (メタ) に変更したことで、同社が推進するメタバース (仮想空間の構築や関連サービス) が次のトレンドになるのではないか?という憶測が広がり、関連銘柄が資金が集まるなど、一時的な?盛り上がりをみせています。

個人投資家の間でも、これからの長期投資のアイディアとして「eMaxis Neo バーチャルリアリティ」などありではないか … というようなツイートもありました。

早速見てみたところ、三菱UFJ国際投信のインデックスファンド eMAXIS の「eMAXIS Neo」シリーズには、宇宙、フィンテック、ドローン、EV、各トレンドに合わせたインデックスファンドがあるんですね。

革新的テーマへの投資機会を提供する eMAXIS Neo とは?

eMAXIS Neo

eMAXIS Neo の資料を拝見しますと、以下のようなテーマがあることが分かります。

投資のインフラに“革新”をプラス。将来性や高い成長性が期待できる様々な革新的テーマへの投資機会を、より多くのお客さまへ提供したい。そのような思いからeMAXIS Neoは誕生しました。

eMAXIS Neoは、革新的テーマを対象とする様々な特徴ある指数に連動することをめざす、新時代のノーロード・インデックスファンド・シリーズです。投資初心者の方から投資経験が豊富な方まで幅広く、投資機会のみならず「わくわく感」をお届けすることができると私たちは考えています。

当ファンドは、米国の金融商品取引所に上場している、日本を含む世界各国の関連企業の株式等に投資を行い、S&P Kensho Space Index(配当込み、円換算ベース)に連動することをめざすファンドです。当ファンドをお客さまの資産形成のツールのひとつとして活用頂けますと幸いです。2018年7月

– 三菱UFJ国際投信

革新的な投資テーマには、宇宙開発、フィンテック、ドローン、自動運転、EVなどの銘柄に投資するインデックスの商品が揃っています。

・eMAXIS Neo 宇宙開発
・eMAXIS Neo ロボット
・eMAXIS Neo 遺伝子工学
・eMAXIS Neo バーチャルリアリティ
・eMAXIS Neo ナノテクノロジー
・eMAXIS Neo ドローン
・eMAXIS Neo 自動運転
・eMAXIS Neo フィンテック
・eMAXIS Neo ウェアラブル
・eMAXIS Neo クリーンテック
・eMAXIS Neo 電気自動車

今回はこのなかから宇宙開発をテーマとして「eMAXIS Neo 宇宙開発」のインデックスファンドを見てみましょう。

eMAXIS Neo 宇宙開発とは?

eMAXIS Neo 宇宙開発とは、その名の通り “宇宙開発” をテーマに、第四次産業革命と言われる宇宙産業の企業に投資する銘柄が組入れたインデックスファンドです。

国・地域

国・地域はほぼアメリカの宇宙産業企業に分散投資されており、僅かに数%イスラエルの企業が含まれています。

業種構成

・航空・防衛
・電子機器・部品
・精密機器
・コンピュータ・通信機
・輸送用機器
・情報サービス
・機械
・その他

信託報酬

信託報酬は、0.79% になっています。

組入銘柄

みんかぶで、2021年09月30日基準の組入銘柄を見てみると、VIRGIN GALACTIC (SPCE) が 4.4% で最も多く組み込まれているのがわかります。同ファンドの数ヶ月前の組入銘柄を見てみると、MAXAR TECHNOLOGIES が2番目に多く組入られていましたので、結構頻繁に入れ替えたり比率を変えて動かしているようです。

(2021年2月26日頃の組入銘柄)

VIRGIN GALACTIC は先日、商業宇宙旅行サービスの提供を2022年第四半期まで延期、年内は新たな試験飛行も行わないこと
をアナウンスし株価が落ちています。2022年も延期としていますので、直近の株価は期待できずヨコヨコだと思います。

有名所では、BOEING (ボーイング)、L3HARRIS (エルスリーハリス) などの銘柄が組み込まれていることが分かります。また、組入銘柄を見てみると、RKLB、ASTR のような期待のロケット打上げの会社、PL、BKSY、SPIR のような観測衛星の企業、Blue Origin や Boeing と共に商用宇宙ステーション OrbitalReef (オービタル・リーフ) に参加することが発表された宇宙インフラの Redwire (RDW) など、2020年以降に SPAC 上場した銘柄はまだ組入られていないようです。

【関連記事】

【米株】SPAC 上場した宇宙関連企業15銘柄をご紹介

ARK の宇宙探査イノベーションETF「ARKX」

ちなみにキャシーウッド率いる ARK の宇宙探査イノベーションETF「ARKX」の2021年10月1日時点の組入銘柄を確認しますと、宇宙とはあまり関係ないように思える、U、PATH、ネットフリクス、日本の小松製作所、エバー航空など多数の銘柄が入っていますが、「eMAXIS Neo 宇宙開発」と同じく、新興の宇宙ベンチャー企業は含まれていません。

上の方でも触れましたが、銘柄や銘柄の比率はその時々で入れ替えているようですので、現状では含まれていないだけで、どこかのタイミングで新興の宇宙ベンチャーの会社も加わるのかもしれません。

まとめ

eMAXIS Neo 宇宙開発」のテーマや将来性は非常に面白いと思います。組入銘柄も堅実な宇宙航空銘柄や、一部で VIRGIN GALACTIC のような Space Spac も入っているようで、上手く新旧の銘柄でバランスも取っているように思います。

私的には、ここにこれから期待される SpaceX のライバルとされる、Rocket Lab (RKLB) や小型ロケットのベンチャー ASTRA (ASTR)、観測衛星ソリューションの BlackSky (BKSY)、衛星観測データの Planet (PL)、それこそいつかイーロン・マスク率いる SpaceX が加わると更にエキサイティングになってくることが予想されます。

宇宙はテーマとしても、他の Neo シリーズに比べて将来性がありアップサイドが大きいのではないか?と、感じています。長期投資という観点からも期待できるのではないでしょうか。

個人的には、現在の組入銘柄が堅実過ぎて面白味という観点からは少し弱く感じています。組入銘柄に関しては、SPAC 上場した間もない企業は四半期の決算を見極めてから組入れるなどのルールなどもあるのかもしれません。そういった観点を鑑みて、将来的には新興の宇宙企業が組入られるのであれば、これから積立て投資していくのはありだと思います。

しかし、個別株投資をやっているのであれば、新興の宇宙企業の銘柄を分散させて持つという方が現時点では面白いのではないかと思います。個別株はやっておらず、投資信託で宇宙産業の株に投資したい、というのであれば、eMAXIS Neo 宇宙開発を買うのはありだと思います。