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Astra は逆株式分割するのか?

Astra は逆株式分割するのか?

Astra (アストラ / ASTR) が SEC に提出した FORM 8-K によると、同社は2023年6月8日に開催した株主総会の結果を報告しています。以下に主な決定事項を要約してご紹介します。

1. 役員選出

Michèle Flournoy、Michael Lehman、Lisa Nelson が2026年の株主総会までの任期で Class III の役員に選出されました。

2. 逆株式分割

株主は、全ての発行済み株式を1対5〜1対15の範囲で逆分割することを承認しました。具体的な比率とタイミングは、取締役会の裁量により決定され、最終的な逆株式分割は2024年6月8日までに行われる予定です。

逆株式分割とは?

逆株式分割 (リバース・ストック・スプリット) は、企業が発行済みの株式数を減らすために行う手続きです。これは、一定数の既存の株式をまとめて1つの新しい株式に交換することで行われます。例えば、1対10の逆株式分割では、投資家は10株の既存の株式を持っていると、それが1株の新しい株式に交換されます。

逆株式分割の主な目的は、株価を人工的に引き上げることです。株式の数が減ると、一株あたりの価値(株価)が増えます。これは、特に株価が非常に低く、証券取引所から上場廃止のリスクがある企業が、上場要件を満たすために行うことがあります。

ただし、逆株式分割は企業の基本的な価値を変えるものではありません。株式の数が減り、一株あたりの価値が増えても、企業全体の市場価値(株式数×株価)は変わらないからです。また、投資家にとっては、保有株式数が減るだけで、その投資全体の価値は変わりません。

3. パフォーマンス株式オプション(PSO)

株主は、Chris Kemp、Adam London、Martin Attiqに対する既存のPSOを終了し、新たなPSOを付与することを承認しました。新たなPSOは、2023年7月31日までに付与される予定です。

インセンティブプラン

株主は、会社の2021年度のインセンティブプランの改訂を承認しました。これにより、プランに基づくClass A Common Stockの発行可能株式数が増加しました。

会計事務所の承認

株主は、PricewaterhouseCoopers LLPを2023年度の独立登録公認会計士として任命することを承認しました。

以上のように、Astra の FORM 8-K によると、1対5〜1対15の範囲で、逆株式分割が2024年6月8日までに行われる予定であることが報告されている。

Virgin Galactic、商業宇宙飛行への復帰を目指す

この記事を書いている、2023年6月16日には、Virgin Galactic (ヴァージン・ギャラクティック / SPCE) が、イタリア空軍の顧客を乗せた初の商業宇宙飛行のために6月27日の打ち上げウィンドウオープンを目指していることが報道され、同社の株価とそれに反応したのか、Astra の株もボリュームを持って買われている。

Astra の逆株式分割については、まだ一部の人しか気づいてないようであるが、広瀬さんは昔、逆株式分割について次のように述べています。

株式分割、逆株式分割(=リバース・スプリット)、これらは愚にもつかない企業がやることで、一流企業はそれを連発しない。

逆株式分割は、しばしば企業が財務上の困難や株価が低下している状況を示すため、投資家の信頼を損なう可能性もあります。更にある投資家は、Astra がナスダックから上場廃止宣告を受け、更に逆株式分割する可能性さえあることも過去に触れており、正にその展開を追うことになってしまった。。。全ては、Virgin Orbit の二の舞になるのを避けるためであろう。

Virgin Orbit、連邦破産法第11条の保護下で売却手続きを継続へ

1対15の比率で株式併合を実施する見通し

2023年7月11日に、CNBCの宇宙記者 Michael Sheetz 氏は次のように伝えています。

Astra は1対15の比率で株式併合を実施し、ATM (市場公募) により6500万ドルを上限とする資金調達を目指している。

Astra (以下 Astra Space) が SEC に提出した最新の報告書 FORM 8-K によると、Astra Space, Inc. が Roth Capital Partners, LLC との間で締結した販売契約について述べられています。

2023年7月10日に締結されたこの契約により、Astra Space は時折、Roth Capital Partners を通じて自社のクラスA普通株を「市場での提供」プログラムの下で提供、販売することが可能となります。この契約により、Astra Space は最大6500万ドルのクラスA普通株を提供、販売することができます。

また、Astra Space の取締役会は2023年7月6日に、発行済みの全クラスA普通株とクラスB普通株の逆株式分割を承認しました。この逆株式分割は、2023年10月2日までに実施される予定です。

さらに、Astra Space は B. Riley Principal Capital II, LLC との間で締結していた共通株式購入契約を2023年7月5日に終了しました。これは新たな販売契約の締結と連動して行われました。