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米株投資レストラン向け SaaS 企業 OLO について

投資

OLO (Olo Inc.) とは、レストランテック企業で、飲食店のオンライン注文を1つにまとめるプラットフォームを提供するソフトウェアのメーカー。オンライン・デリバリーの世界に焦点を当てており、レストランがオンライン注文とデリバリーを直接顧客に提供することを可能にする。

サードパーティのアプリケーションを経由するのではなく、レストランが独自のアプリやウェブサイトを構築し、オンライン注文を直接受け付けることができる。サードパーティとなる Grubhub、Uber、DoorDash といった複数のデリバリーサービスプロバイダーを1つのプラットフォームで対応可能となるビジネスモデル。

同社のプラットフォームである Rails は、Uber Eats などのサードパーティからの注文をレストランのシステムに統合するサービスで、レストランがオンラインサービスを管理できるようにします。また、Rails プログラムは、価格の変更や、一部の店舗での提供を制限することも容易にしている。

OLO とは?

OLO

2005年に設立された OLO は、オンライン・オーダー (Online Ordering) を略したもので、iPhone が世界を変える前に、フィーチャーフォンから印刷会社にテキストメッセージで注文を出すという仕事に着手しました。現在、1億人以上の消費者が OLO のプラットフォームを利用して、Skip the Line® やお気に入りのレストランからの食事の配達を利用しています。

OLO のクライアントには、Applebee’s、Chili’s、Denny’s、the Cheesecake Factory、Shake Shack などの有名レストランチェーンや、Peet’s Coffee などで、1日に180万件の注文をこなしています。OLO は次のように述べています。

消費者がオンデマンド・コマースの即時的な利便性に慣れてきたことで、消費者はレストランにも同じデジタル体験を求めており、レストランにはソリューションの導入を求める大きな圧力となっています。

この要求は、COVID-19 が始まってから加速しており、オンデマンドコマースは大多数のレストランにとって必要不可欠なものとなっています。同社は現在、400以上のブランドと提携しており、64,000以上の店舗で利用されています。

創設者兼CEOの Noah Glass (ノア・グラス) について

Noah Glass (ノア・グラス) は、レストランとオンデマンドの世界をつなぐインターフェースである OLO の創設者兼CEOです。Noah Glass は、iPhone に先駆けて、2005年にフィーチャーフォンでテキストメッセージによるモバイルオーダーを開始した、業界のビジョナリーです。

OLO を設立する前は、キャッシャー、サーバー、バーテンダー、デリバリードライバーなど、フードサービス業界で20年近くの経験を積んできました。Noah Glass は、2017年と2018年の「Nation’s Restaurant News Power List」において、フードサービス業界で最も影響力のある50人に選ばれ、ゴールドマン・サックスの「2019 Builders + Innovators Summit」では、最も魅力的な起業家の一人に選ばれました。 – linkedin

OLO は第四世代期待の企業

Olo は、DoorDash や Grubhub とは異なり、主にレストランへのオンライン注文のバックエンドに特化した、サードパーティの注文統合を行うことでチェーン店を支援しています。同社は、ある分野ではオンライン・デリバリー・プラットフォームと競合していますが、他の分野では重要な顧客として数えられています。つまり Olo のビジネスはフードデリバリーを SaaS 化するということです。

IPO 後の値動き

OLO は IPO 後に、売上20%を占めるパートナー企業 DoorDash から訴えを受けて一時的に株価は落ち、5月の税売りと合間って23ドルの安値を割り込みました。その後税売りが収まると株価は綺麗な右肩上がりをみせて、IPO ベースをブレイクしました。

ある投資家のツイートでは、

宅配専用キッチン (ゴーストキッチン)、宅配専用レストランを1兆ドル規模のセクターにしようとしています。そのセクターの Shopify は OLO わずか40億 (当時) 「成長株」長期の巨大な勝者

とEコーマスの勝者 Shopify に例えています。欧米では Covid-19 のパンデミック前より、ゴーストキッチン、ダークキッチンと呼ばれるアプリでの宅配オンリーの飲食店が急増しており、コロナによってこの市場は更なる成長が予想されている。OLO はこの市場も席巻するのではないか?という強気な予想もされている。

OLO の安定性

OLO は、2021年の後半に MIT の出版社マサチューセッツ工科大学出版局から発売された洋書『The Transformation Myth -Leading Your Organization through Uncertain Times- (トランスフォーメーションの神話 -不確実な時代に組織を導く-)』にも、以下のように取り上げられました。

安定性とは、需要や使用量が大幅に増加する中で、技術的なアップタイムを維持することでもあります。2020年6月、デジタルレストランプラットフォーム「Olo」の創業者兼CEOである Noah Glass (ノア・グラス) は、「私たちはレストラン業界を支えるアトラスのような存在だと感じていましたが、今はこの現象の第一波を乗り越えました」と語りました。「私はお客様に、私たちがこの信頼できる安定したプラットフォームであることを知った上で、最後まで歩いていってほしいと言いました。」

パンデミックの際、Olo のサービスに対する需要は倍増しましたが、利用者のピーク時には7分と8分の短い停電が2回あっただけでした。「倒されても立ち上がって、我々の回復力を示した」とグラスは振り返る。Olo は2021年3月に36億ドルの評価額で株式を公開したが、これはパンデミック前の予測額の約4倍にあたる。 – The Digital Superpowers You Need to Thrive

OLO の顧客

OLO 顧客

・Cold Stone Creamery
・Denny’s
・Din Tai Fung
・Five Guys
・Laughing Planet
・Modern Market
・Original ChopShop
・Pei Wei
・Qdoba

OLO は、Dine Brands がフランチャイズ展開する Applebee’s や Five Guys など、400のブランドを含む大口顧客を獲得しています。製品に対する顧客からの評価も高く、顧客の幅は広がっています。

OLO の魅力

  • ・PAR Technology (PAR) や Toast (TOST) のようなPOSプロバイダーとの統合が容易
  • ・過去5年間の平均企業維持率は99%
  • ・サブスクリプションとトランザクションの収益構成
  • ・コロナとの共生により、レストランのDXは加速する
  • ・急成長するダークキッチン、ゴーストキッチン市場にもアプローチ
  • ・競合の ChowNow や Lunchbox よりも大きな牌をターゲットに顧客を獲得

テイクアウトやデリバリーを注文したことがある人は Shake Shack、または Sweetgreen でテイクアウトやデリバリーを注文したことがあれば、Olo がそれを支えているのを知っているはずです。この会社は、2014年にGMVで1億ドルを処理していたのが、2019年には164億ドルになった。

グロース銘柄の勝者に類似

ARR が $100mm 未満にもかかわらず、Olo のコンプは素晴らしく、$ZOOM、$HUBS、$TEAM、$TWLO などと類似している。Altimeter Capital の Jamin Ball は、大規模なチェーン店を対象とし、フランチャイジーが100%採用していることから、最も効率的なセールス&マーケティングのSaaSビジネスであると評価しています。

コロナとの共生で、ダークキッチン市場は更に需要増

消費者のフードデリバリー志向とも相まって、コロナ前より急増していたダークキッチン (ゴーストキッチン) の市場にもアプローチできる。コロナウイルスのパンデミックの影響で、レストランのDX化が加速する。OLO のサービスはその勝者としての恩恵を受ける可能性が高い。

レストラン業界では、オンライン注文がより一般的になりつつあります。テイクアウトとオンライン注文は、今後5年間でレストランの売上成長の70〜80%を占めると予想されており、OLO はこのトレンドの恩恵を受ける可能性があります。

競合企業との比較

以下のセクションでは、OLO と競合する可能性のある企業との比較を紹介します。レストランテックの市場は非常に細分化されており、レストランの決算、POSシステムなども含めると、Square (SQ)、Lightspeed Commerce (LSPD)、PAR Technology Corporation (PAR)、Toast (TOST) など複数の企業が乱立しています。

OLO をホールドしている個人投資家で、OLO のCEOノア・グラスにもインタビューをしている Brad Freeman 氏の見解では、「将来的にはいくつかの統合が見られるかもしれませんし、この業界は複数の勝者が生まれる可能性があると信じています。OLO がチェーン店を狙うことは、他とは違って顧客数に価値を与えることになるでしょう。

更に「OLO はPOSビジネスやハードウェアとは全く別物です。ただ、大規模チェーン向けに付加価値のあるソフトウェアモジュールを作成しています。POSシステムと提携し、これらの既存の技術的ソリューションの上にあるインターフェース・レイヤーとして機能します。

OLO vs UBER、LYFT

Uber 寄りの Annanth Aravinthan 氏のツイートが面白い視点だったのでピックします。

ネットワークで最もコストがかかるのは、管理ではなく構築です。UBER と LYFT は、ICモデルを活用して規模を拡大しました。ドライバーを従業員にすることで、新規参入者 (DiDi、Olo など) を置き去りにして、市場が二極化することを保証している。

コロナ後の経済再開で、既存のフードデリバリーと OLO など新規参入者の間で、どのような違いが出てくるのでしょうか?

競合の ChowNow や Lunchbox よりも大きな牌を狙う

ChowNow や Lunchbox のような新興企業は、非常に断片的な中小企業をターゲットにしていますが、Olo は70億ドル規模の複数ユニットのレストランチェーンにニッチを開拓し、上場グループの大部分を顧客として数えています。そのため、CACの回収期間はわずか5ヶ月となっています。

昨年、Olo はプラットフォームの収益を94%増の93百万ドルに伸ばしました。そのうち53百万ドルはサブスクリプションから、40百万ドルはサードパーティのトランザクションからの収益でした。実際、17.6百万ドルは、レストランのパートナーが $DASH からの注文を集計し、メニューを更新するのを支援したことによるものです。

トランザクション収益はサブスクリプションを上回り、Olo はプラットフォームから生み出される164億ドルの売上のうち、より多くを獲得することができる。店頭でのQR注文やキオスクを製品化すれば、TAMは150億ドルに倍増する可能性がある。

OLO vs TOST

2021年10月にIPOしたレストラン向けソフトウェア企業 Toast (TOST) と、OLO の比較が twitter 上でも議論されています。その一部をご紹介します。

売上に対する価格の倍率では2社共に同程度かもしれませんが、OLO のマージンプロファイルは TOST よりもはるかに優れているという意見があります。TOST の利益率が低いのは、ハードウェアの部分があるからで、ハードウェアが絡むと乗り換えが難しくなるので、実際には堀になっている。

OLO は、より資産の少ないモデルで堀の始まりを築いた、「急がば回れ」ですね。製品群は少し重なっていますが、それほどでもありません。TOST が中小企業に特化しているのに対し、OLO は大規模なチェーン店に特化しているので、現時点では競合他社との重なりはありません。

OLO のビジョン

OLO が2021年6月9日に行った投資家向けカンファレンス The Stifel Cross Sector Insight Conference では、以下のような興味深い内容が話されています。

「私たちはディスパッチで新しい分野に進出しているわけではありませんが、食料品店、仕出し屋、コンビニエンス・ストアなどの小売業者によって新しい分野に参入しています。」

“Pay” は、他の製品に寄せられたユーザーの皆様の声に応えたものです。2021年中にベータテストを行い、順調にいけば2022年に広く販売を開始する予定です。まだ超初期段階ではありますが、私たちは収益の可能性を確信しています。

今後はレストラン以外にも、食料品チェーンやコンビニエンス・ストアでも OLO の製品が利用されていくことになるかもしれない。

OLO 新しいレストランデータ

アメリカの投資家 Brad Freeman の最新ニュースレポートで、OLO について最新のレポートが掲載されていますので、以下に翻訳します。

全米レストラン協会 (National Restaurant Association) は、Olo に関連する中間報告「レストラン業界の現状」を発表しました。主な調査結果は以下の通りです。

a. デルタ航空の影響

52%の成人は、レストランがより多くの技術を取り入れ、注文や支払いが簡単になることを望んでいる。19%の大人が、デルタ・バリアントのせいでレストランに行くのを完全にやめた。27%の大人が、デルタ・バリアントをきっかけに、店内での食事からデリバリーやテイクアウトに切り替えました。

Olo のコア・ニッチは、レストランの注文システムに、より多くのテクノロジーを組み込むことです。消費者の大半がこの変化を求めていることは、Olo にとって素晴らしいニュースです。さらに、Olo の中核であるオフ・プレミス・ビジネスは、27%の成人がオン・プレミス・ダイニングからオフ・プレミス・ダイニングに切り替えることで直接利益を得ることができます。

Olo は、長期的な成功を収めるためにパンデミックの追い風を必要としません。しかし、この短期的な追い風は現実であり、考慮する必要があります。

b. 業界の指標

レストラン/フードサービスの売上高は、2019年から2020年にかけてパンデミックの影響で急減した後、2021年には7,890億ドルに達すると予測されており、2020年比で19.7%増となっています。

Freedonia グループのデータによると、この売上高は2024年までに1兆1,000億ドルに達し、食料品の売上高を上回ると予測されています。

レストランは、どの業界よりも高いレベルの求人数を誇っています。そのため、チェーン店はより少ない資源でより多くのことを行う必要があり、それが Olo の強みとなっています。

– text by Brad Freeman / News of the Week (August 30-September 3)

リスク

OLO のビジネスは、顧客が OLO のプラットフォームの利用を増やすことに依存しており、顧客の喪失または顧客によるプラットフォームの利用の減少は、ビジネス、経営成績および財務状況に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。また、売上高の伸びが徐々に低下するとことも考えられます。

著名個人投資家の動き

カナダの著名な個人投資家、Richard Chu 氏も2021年10月8日のツイートで、多くのグロース銘柄が下げているところで、OLO のポジションを追加していることを紹介しています。

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