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バイオテクノロジー専門の投資ファンド運用資産ベスト20

ライフサイエンス・バイオテクノロジー専門の投資ファンド運用資産ベスト20

こちらの記事では、ライフサイエン、ヘルスケア、バイオテクノロジー専門の投資ファンド (バイオファンド、バイオテック) の運用資産ベスト20など、バイオテクノロジーを専門としたファンドの順位や規模、最近のパフォーマンス、個人のバイオ投資家に人気のあるバイオファンドについて、多角的にご紹介します。

2023年のバイオファンドの資産運用順位トップ20

上記のグラフは、2023年のライフサイエンス、バイオテクノロジーに特化したファンドの運用資産額によるトップ20社です。

1. OrbiMed: $17.5 Billion
2. Deerfield: $16.1 Billion
3. Baker Brothers Investments: $15.6 Billion
4. RA Capital: $11.3 Billion
5. Perceptive Advisors: $9.7 Billion
6. RTW Investments: $8.8 Billion
7. Patient Square: $7.9 Billion
8. Blackstone: $7.2 Billion
9. Redmile: $6.5 Billion
10. BVF: $6.1 Billion
11. Avoro: $6 Billion
12. Armistice: $5.9 Billion
13. Rock Springs Capital: $5.9 Billion
14. Vivo: $5.8 Billion
15. Avidity Partners : $5.3 Billion
16. Altium: $5.3 Billion
17. Deep Track: $5.1 Billion
18. Braidwell: $4.9 Billion
19. Cormorant: $4.0 Billion
20. Ecor1: $4.0 Billion

【関連記事】バイオファンド Baker Bros のフェリックス・J・ベイカー博士について

OrbiMed (オービメッド) とは?

2023年資産運用、1位の OrbiMed の存在は知っていましたが、まさか第一とは知りましせんでした。確かに、昨年から続く臨床バイオ企業の買収や第三者割当増資の際に、OrbiMed の名前を何度も見た記憶があります。

OrbiMed (オービメッド) は、バイオ医薬品、医療技術、医療機器、診断薬、創薬ツール、ヘルスケア情報技術・サービス企業の発見・開発に携わる企業に投資するグローバル投資会社である。

世界のヘルスケア産業は、世界的な人口動態と、疾病治療における科学的イノベーションの不可避な進歩に牽引される、いくつかの強力な長期的成長トレンドの交差点に位置している。

このようなトレンドは、GDPの17%以上を医療に費やしている米国を筆頭に、先進国の医療支出を着実に増加させています。ヘルスケア産業の力強い成長プロフィールは、その規模や複雑さと相まって、無数の投資機会を生み出していると OrbiMed は考えている。

Deerfield (Flynn James E) とは?

2位の Deerfield (ディアフィールド) は、Flynn James E (ジェームス・フリン) が率いるトップ・ヘッジファンドです。同社は、先日 AZN に買収された FUSN の2023年第4四半期にバイオテック・ヘッジファンドの中で最大の買い手となっていました。

Deerfield は、23Q1に FUSN の新規ポジションを開始、2四半期ポジションを維持、第4四半期にはポジションを2倍以上に拡大し、640万株を保有していました。

バイオ界隈の個人投資家に知られたバイオファンド

バイオ界隈の個人投資家に知られたバイオファンドと言えば、

Baker Brothers
RA Capital
Perceptive
RTW
Cormorant

などのバイオファンドである。個人的にも、RA Capital、Baker Brothers、Perceptive に関しては、どんなポジションを持っているのか?最近どのような銘柄を新規で買っているのか?どんな第三者割当増資に参加しているのか?など目を通すようにしています。

他にも注目のバイオファンド

このリストには含まれていませんが、以下のバイオファンドも有名です。

Logos Capital
TANG
Commodore
Paradigm Biocapital

2023年〜2024年にかけてバイオテック投資家のM&A案件

画像は、2023年〜2024年にかけてバイオテック投資家のM&A案件を表しています。

Baker Bros: 2 exits
Capital Group: 4 exits
Wellington: 8 exits
T. Rowe Price: 10 exits
Bain Capital: 1 exit
Fidelity: 10 exits
PRIMECAP: 2 exits
Viking: 1 exit
RA Capital: 6 exits
Perceptive: 5 exits
Avoro: 3 exits
Janus: 6 exits
Sofinnova (U.S.): 3 exits
Redmile: 6 exits
Cormorant: 5 exits
Orbimed: 5 exits
Franklin: 6 exits
Rock Springs: 5 exits
Pivotal BioVenture: 4 exits
Avidity: 3 exits
General Atlantic: 5 exits
venBio: 1 exit
Versant: 1 exit
Paradigm Biocapital: 3 exit

2023年第4四半期、バイオテック・ヘッジファンドのパフォーマンス

以下は、2023年第4四半期における、バイオテック・ヘッジファンドのパフォーマンスです。

Samsara: +53%
Orbimed: +40.7%
Perceptive: +40.3%
Logos: +38.6%
Cormorant: +29.7%
Fairmont: +29.3%

—— XBI: +28.5% ——-

RA Cap: +27.6%
EcoR1: +23%
Boxer: +22.4%
Tang: +14.9%
Avoro: +13.5%
Baker Brothers: +11.2%
BVF: +10.9%
Opaleye: +10%
Deep Track: +9.6%
Casdin: +5.4%

2023年、最も成績の良いバイオファンドは?

このグラフは「2023年のバイオテクノロジー分野のベストパフォーマンスファンド」を示しています。グラフには、ファンドごとの資産運用額が示されています。

Paradigm BioCapital: 153% change in AUM
TCGX: 128% change in AUM
Pertrichor: 87% change in AUM
Darwin GM: 75% change in AUM
Commodore: 66% change in AUM
Patient Square: 60% change in AUM
Parkman Healthcare: 59% change in AUM
Kynam CM: 58% change in AUM
Fairmount Funds: 54% change in AUM
Vestal Point: 45% change in AUM
Catalio: 39% change in AUM
Deep Track: 38% change in AUM
Avego: 36% change in AUM
BVF: 36% change in AUM
Soleus Capital: 35% change in AUM

過去年は市場の変動があったが最終的にはプラスの年であったこと、成功を収めたファンドは短期と長期のポジションをうまく時間を見計らって取る必要があったこと、環境が改善するのを見越してLP(Limited Partners)が新たに資金を集めるのを目にすることは容易ではなかったことが述べられています。

また、Paradigm は前年に133%、その前の年には153%と、2年連続で顕著なパフォーマンスを示したこと、コモドール、ディープ・トラック、アヴェゴも良い成績を収めたこと、これらのファンドは免疫学などバイオテクノロジーの重要な領域について深い研究を行っており、大きな買いポジションを恐れないこと、またPIPEs市場でポジションを構築することを恐れないことが説明されています。

2023年〜2024年にかけて、注目のバイオファンドは?

直近、2024年に多くのM&A銘柄を保有していた注目のバイオファンドは以下です。

・RA Capital
・Perceptive Advisors
・Paradigm Biocapital

Paradigm Biocapital は、2023年後半〜2024年に入って AMAM MRTX ALPN CERE の買収を成功させています。

北米のベンチャー投資家トップ20

こちらは北米全体でのベンチャー投資家トップ20を紹介したものです。こちらでも16位に OrbiMed、17位に RA Capital という2社のバイオファンドがランクインしています。第2位の GV とは、Google Venture (グーグル・ベンチャーズ) です。

1. Andreessen Horowitz
2. GV
3. Lightspeed
4. Khosla Ventures
5. Bessemer Venture Partners
6. General Catalyst
7. NEA
8. Viking
9. Venrock
10. Cormorant Asset Management
11. T. Rowe Price
12. Sequoia
13. Insight Partners
14. Accel
15. SVA (Silicon Valley Bank)
16. Orbimed
17. RA Capital
18. Alumni Ventures
19. FJ Labs
20. Kleiner Perkins

2022年のバイオファンドの運用資産順位

以下は2022年のバイオファンドの運用資産 (AUM) 順です。バイオファンドも運用成績によって順位が変動します。

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