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Astra の野心 : 自動車製造のようなロケット製造ライン

Astra の野心 : 自動車製造のようなロケット製造ライン

すごい!Astra はSPACを経由して$2.1B (21億ドル) の評価額で上場し、楽観的すぎる(デタラメな)財務予測で、創業者は金持ちになり、創業者は株を売り、株価は99.5%暴落し、今度は$30M (3000万ドル) で会社を非公開にすると申し出た😂

投資家のインフルエンサー Jonah Lupton さんの Astra に対するツイートが話題になっていますが、残念ながら確かにその通りかもしれません。Astra は宇宙SPACのブーム時に上場し、過大評価された収益予測、低金利環境というバブルが投資家を惹きつけました。

宇宙SPACの収益予測はどれ程間違っていたのか?

しかし当時は Astra に限らず、SPAC上場したほぼ全ての企業が実現不可能な収益予想を掲げていたのではないと思います。そしていつの時代も、低金利になると人々はリスクを取り過ぎるのです。

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Astra、1.50ドルのCEOからの買収提案をSECに提出

Astra の創業者であるクリス・ケンプとアダム・ロンドンが評価額3000万ドルで Astra を買取、非公開化を提案したのには、Astra をここで潰したくない、継続させたいという強い思いがあるのではないかと思います。まだ日の目を見ていない創業者たる者あたり前だと思いますが、Astra には次のような事情があるのではないでしょうか。

新興宇宙企業をプロファイルした注目の本『When The Heavens Went On Sale』

When the Heavens Went on Sale』の著者で、本書で Astra について触れているアシュリーバンス氏は、Astra という企業について次のように評価しています。

Astra は難題に直面しているが …

Astra (アストラ) は難題に直面しており、その将来は不透明だが、100万から300万のコストでコンスタントに打ち上げられる企業が現れれば、ゲームは変わるかもしれない。

低金利やSPACブームに支えられたという側面

需要がないわけがない。低金利やSPACのトレンドといった要因に後押しされ、私たちは熱狂的な投資を経験した。この業界への資金流入は現在、自然な淘汰のプロセスを経ており、必然的に消えていく企業もある。

しかし私は、今はまだその始まりに過ぎないと考えている。巨額の投資を行ったことで、困難に直面することになった企業もあるかもしれない。しかし、数年後には、より費用対効果の高い方法で状況を再定義しようとする新しいロケット会社が出現するかもしれない。

Astra の野心

実際、今日でも多くのロケットは手作りの風合いを残している。Astra の野心は、自動車製造のようなロケットの組み立てラインに似ていた。SpaceX や Rocket Lab の工場の床には、ロケット本体が並んでいる。

この点では SpaceX が最も進んでいるように見えるが、大量生産で合理的な生産を実現するには、この業界にはまだ長い道のりがある。おそらくこの目標は野心的すぎるのだろう。

Astra の使命は、それが成功するかどうかは別として、業界がこのような革新を必要としていることを強調している。自動車を大量生産できるのであれば、ロケットも同じようにできるはずだ。

Astra のオープンな姿勢

Astra の工場を見学した際、彼らのオープンな姿勢は明らかだった。彼らは、一般の人々が彼らの旅に参加し、投資し続けることを目指している。このような透明性は、興奮を高めるだけでなく、公的支援の重要性を強調する。

ロケットの製造に自動車製造技術を導入していることは称賛に値する。工場からの映像は、スリルからノスタルジーまで、さまざまな感情を呼び起こす。しかし、技術や機械の中で、スナック・ケーブは個人的なお気に入りとして際立っている。

著書『When the Heavens Went on Sale』で、取材のため Astra の工場に出入りしていアシュリーバンス氏は、驚くほどオープンな態度に驚いたと話す。基本的に「何でも見てください」というもので、肯定的なことを書いても否定的なことを書いても、私たちの旅はその通りに展開する、という態度だった。特に Astra のアプローチは際立っていたという。

アストラの創設者であるクリスは、私がこの本に盛り込んだ細部にまで感謝していないかもしれない。しかし、彼は最初から私の仕事に制限を課すことはなかったからだ。形成された人間関係は実にユニークだった。プロセス全体を通して、誰もが非常に協力的で、私の行動や内容に口を出そうとすることはなかった。

と Astra の取材に対する姿勢を評価しています。Astra に関しては、2回の打上げ失敗後の原因特定、新システムへの移行、宇宙エンジン部門のマネージメント等で上手くいかなかった点が重なってしまったことも残念ですが、アシュリーバンス氏が述べているように、Astra には設備投資した素晴らしいロケット工場の製造ラインがあり、それが少ししか稼働しないで終わってしまうのはとても残念に思います。

まだ終わって訳ではありませんが、Astra がどのような道を歩むのか?見届けたいと思います。ちなみに2020年以降、宇宙SPAC株に投資している私は、Astra の株価が1ドルを割り株価が 10/1 になった時に白旗をあげロングしていた株式を損切りしました。