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【2024年】投資戦略、新興国・グローバルサウスへの分散投資

【2024年】投資戦略、新興国・グローバルサウスへの分散投資

ビリオネアの債券投資家、ジェフリー・ガンドラック氏は、2024年第2四半期までに景気後退が起こる可能性があると述べています。彼は、連邦準備制度が利上げを遅らせ、始めたペースが遅すぎたため、現在の利上げ水準を維持することに対する懸念を表明しました。

ガンドラック氏は債券市場と財政状況が彼を最も心配させており、低金利が数十年にわたり続いた結果、負債の金利負担が急増していると指摘しました。彼は、これが2024年第2四半期までに景気後退をもたらす可能性があると警告します。

ガンドラック氏のこのインタビューは定期というか、毎回言っていればいつか当たると思いますが、私が定期的に追っているドラッケンミラー、レイシー・ハント博士、エドワード・チャンセラー氏はハードランディング派であり、米経済のハードランディングに備える必要はあると思います。

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問題はそれがいつなのか?ということで、2022の年末には2023年に景気後退という説が非常に多くあったと思いますが、市場には変数がつきものであり、一種のタイムラグではないかと考えます。

例えば経済指数にはタイムラグがつきものであり、今回の前例のないFRBの大規模緩和、2023年のAIブームなど、複数の要因が絡み合い負荷がシステムに達するまでに時間がかかっているのかもしれません。

そうなると必然的に、ガンドラック氏が述べるように2024年移行の景気後退に備える必要があるのではないかと思います。一方で、私が相場の大局観として参考にしている情報ソースによると、2024年は大統領選もあり、相場は基本的に上目線ではないか?という情報もあり、色々と決めつけないでフラットに対処する必要があると思います。

基本として分散投資の必要性

上記でも触れた通り、ガンドラック氏含め、このような展開は当初2023年に投資家が取るべき選択として推奨されていた。しかし2022年の年末に ChatGPT が登場し、2023年になるとAI、生成AIのブームが起こったことでマグニフィセント・セブン (GAFAM+NT) と言われる大手ハイテク企業がその恩恵を受け、この7銘柄が主力となって相場を押し上げました。

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こういった理由付けは毎度後付けになってしまいますが、GAFAM の終焉、新興国・フロンティア市場への分散投資という話は2022年の年末頃より出ていました。

相場というのは、このように予想通りにならないことが常であり、2023年の市場を振り返ると、やはり「AIブーム」が市場の変数として作用したのは明確ではないかと思います。

次の投資テーマは新興国、フロンティア市場なのか?

そしてガンラックやレイシーハント博士など「ハードランディング派」の声に耳を傾けると、彼らは分散投資の必要性を説いています。

Q. マグニフィセント・セブンとして知られる世界最大の7銘柄に財産を集中させている投資家たちにメッセージをお願いします。彼らは絶対的な火遊びをしているのでしょうか?

ガンドラック氏は次の質問に対して、以下のように回答している。

A. もちろんだ。今度の不況では、明らかに最悪のパフォーマンスを示す銘柄があるでしょう。景気後退の先頭に立つものは、必ず下降の先頭 (マグニフィセント・セブン) に立つ。

だから、私ならそのような銘柄からは手を引く。市場加重バスケットではなく、均等加重バスケットにする。というのも、米国の銀行システムは、時折喧伝されるものの、銀行が大損しているからだ。

アメリカのある大銀行は、名前は伏せるが、1兆ドル規模の投資ポートフォリオを持っていて、3%を蹴っているが、FRBでの借入コストは5と3/8を超えている。だから、借金ベースのものには手を出さない方がいい。

私なら、金融とは対照的に製造業を選ぶだろう。均等ウエイト型と市場ウエイト型では、均等ウエイト型がいいと思う。これまであまり良いアイデアではなかったが、ドルコスト平均法で米国以外の株式に分散投資し始める時期だろう。

特に、ドルインデックスが下がり始めたら、エマージング市場について考え始めるだろう。

ということで、いよいよこれまで市場をリードしてきたマグニフィセント・セブンを離れ、市場加重バスケットから均等加重バスケットへの移行、新興国・フロンティア市場への分散投資を考える必要があると思います。以下に詳しく解説します。

市場加重バスケットから均等加重バスケットへの移行

市場加重指数(例:S&P 500)では、大企業の株価が指数に大きな影響を与えます。均等加重バスケット(各銘柄が等しく加重される)の方が、次の景気後退期においてより良いパフォーマンスを示すと考えています。

S&P 500 は、時価総額加重指数です。これは、指数を構成する各企業の市場価値(株価と発行済み株式数の積)に基づいて加重されており、大企業の株価動向が指数全体に大きな影響を与えます。

一方、単純平均指数は、構成銘柄の株価の平均を取る方法です。この方法では、指数に含まれる各企業の株価が等しく加重され、大企業と小企業が指数に与える影響が同じになります。単純平均指数の一例はダウ・ジョーンズ工業平均株価(DJIA)です。DJIAは、構成銘柄の株価の単純平均を用いて計算されています。

新興国・フロンティア市場への分散投資

中国など一部地域を除く、新興国・フロンティア市場への分散投資です。ポイントとしては、ドルの価値が下落し始めたらリスク分散の観点から資金がこれらの国に流れるものだと思います。

ドルの価値が下落すると、ドル建て資産のリスクが高まります。新興国市場への投資は、ポートフォリオの地理的な分散を提供し、通貨リスクを分散することができます。

私は為替の観点から投資信託を利用して新興国・フロンティア市場への投資を進めています。これまで投資信託で新興国への投資となると、中国が割合が大きいものしかなく選択肢がなかったのではないかと思いますが、

eMAXIS 新興国株式インデックスの各国の組入比率

eMAXIS 新興国株式インデックス 各国の組入比率

例えば、「eMAXIS 新興国株式インデックス」の場合、中国が29.5%、台湾15.6%、韓国12.3% というようにアジア圏が多く含まれており、地政学リスクや今後の成長を考慮するとあまり妙味がありません。というか明らかにおかしい様子の中国経済に投資する妙味はありません。

世界情勢を織り込んでか、インド投信やグローバルサウス (インドやブラジル、タイ、南アフリカのような、南半球に位置するアジアやアフリカ、中南米地域の新興国・途上国の総称) をカバーした投資信託が次々に登場しています。

【2024年】次なる成長大国、インドへの長期投資を考える

個人的には現在、ベトナムETF (VNM) の代わりとして「ベトナム成長株インカムファンド」を下げたタイミングで積み増しており、新たに2023年10月23日に SBI 証券で運用開始されたばかりの、南半球を中心に位置する新興国・発展途上国を指すグローバルサウスの株式に実質的に分散投資する「SBI-EXE-i グローバルサウス株式ファンド」の積立を開始しました。

・ベトナム成長株インカムファンド
・SBI-EXE-i グローバルサウス株式ファンド

次のサイクルではインド、ベトナム、グローバルサウスの経済成長に注目しています。

ちなみに「ベトナム成長株インカムファンド」の手数料は3.30%、信託報酬1.881%とかなり高く、インデックス投資家的には選択肢には入らないかもしれません。今回は個人的にベトナムETF (VNM) の代わりに下がり過ぎのベトナム株式を取りにいき、短期・中期での売買を考えています。

SBI-EXE-i グローバルサウス株式ファンド 各国の組入比率

SBI-EXE-i グローバルサウス株式ファンド 各国の組入比率

更に「SBI-EXE-i グローバルサウス株式ファンド」の国別GDP構成比率を確認しますと、インドが16.3%、ブラジルが9.3%、続いてメキシコ、インドネシア、サウジアラビアといった組入比率になっています。

正直インドの信託報酬の安い投資信託でいいのでは?という気もするのですが、(例えばブラジル、メキシコ経済は政治的にどちらに行くのか不透明であり) 分散という観点では「SBI-EXE-i グローバルサウス株式ファンド」、インド経済の成長を丸っと取りにいくならインドの投資信託でも良いのではないか?と思います。

こちらの記事「次なる成長大国、インドへの長期投資を考える」でも詳しく紹介していますが、インドに投資できる信託報酬の安い投資信託にも注目です。

・iFreeNEXTインド株インデックス
・auAMNifty50インド株ファンド
・SBI・iシェアーズ・インド株式インデックス・F

まとめ

2023年12月12日のFOMCでのパウエル議長の発言で、ドル円は大きく動き円高に動いたものの、インドやアルゼンチンなどを除く、肝心の新興国、フロンティア市場に資金がまだ流れて来ていないことが気になっています。

現在の米国市場を読むと、AIブームによる米国一人勝ちの模様になるのであれば、市場のマネーは米国に向かい、まだ新興国には流れて来ないのかもしれません。

過去、新興国に投資マネーが流れたのは、正に今と同じようなドットコムバブルが弾けた後に、米国以外の選択肢として新興国にマネーが流れ、新興国ブームになりました。

今回のAIブームがドットコムバブルのようになるのであれば、一部 (インドやアルゼンチン) を除いた新興国に資金が流れ出すには、まだ時間がかかり待たされるのかもしれません。

特にベトナムは、11月下旬に大きなニュースとなった民営銀行で2兆円規模の横領事件が発覚したり、中国と同じく不動産の下落も続いており、また政治面でも中国と運命共同体とか言い出す始末なので、これではちょっと厳しいのかもしれません。

今はもう少し動向を追いつつ、新規の投資は行わずに準備への投資というスタンスを堅持します。