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宇宙・防衛技術分野の Firefly Aerospace が IPO 申請書を提出

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宇宙・防衛技術分野の Firefly Aerospace が IPO 申請書を提出

宇宙・防衛技術分野のリーディングカンパニーである Firefly Aerospace(ファイアフライ・エアロスペース)が2025年7月11日、普通株式の新規公開(IPO)に向けた Form S-1 登録届出書 を米国証券取引委員会(SEC)に提出したと発表しました。

宇宙企業の IPO は、今年6月にNYSEに上場した、宇宙×防衛の Voyager Technologies (VOYG) に続き2社目となります。

Firefly Aerospace とは?

Firefly Aerospace は、政府および民間顧客向けに、「いつでも・どこでも」宇宙への打ち上げ・着陸・運用を可能にする宇宙・防衛テクノロジー企業です。

Firefly は「迅速な宇宙ミッション」のパートナーとして選ばれており、約24時間前の通知で衛星を軌道に打ち上げる能力を持つ唯一の民間企業です。また、月面への完全な着陸に成功した唯一の企業でもあります。

2017年設立された Firefly は、テキサス州中央部にエンジニアリング、製造、試験施設を集約し、迅速なイノベーションを実現しています。

Firefly の小型〜中型ロケット、月面ランダー、軌道機体は、共通の飛行実績ある技術を活用して構築されており、低軌道から月・その先まで、スピード・信頼性・コスト効率に優れたミッション遂行を可能にしています。

Firefly Aerospace のメイン事業領域

Firefly Aerospace は、ロケットの打ち上げを中核として、打ち上げ後の月面着陸・軌道運用まで含む総合宇宙インフラを提供しているのが特徴です。

事業領域 説明
小型~中型ロケットの打ち上げ 主力:Alphaロケット(中型衛星対応)。~1,300kg LEOまで打上げ可能。
安価で短納期の打ち上げニーズに対応。
月面ランダー(Blue Ghost) NASAの「CLPS(月輸送サービス)」契約を獲得済。
月面への貨物・探査機の輸送と着陸サービスを提供。
軌道内輸送(Space Utility Vehicle) 軌道上での衛星展開や軌道変更などを行う推進機能付き宇宙タグ(tug)。
宇宙防衛・政府契約 アメリカ空軍・宇宙軍・DARPAとのミッション契約多数。
「24時間以内に打ち上げる即応宇宙(Responsive Space)」が特徴。

IPO の詳細

公開予定の株式数および価格帯は現時点では未定です。Firefly は、ナスダック・グローバル・マーケットへの上場を予定しており、ティッカーシンボルは「FLY」を予定しています。

今回の引受幹事(リード・ブックランナー)には以下の証券会社が就任しています:
Goldman Sachs & Co. LLC
J.P. Morgan
Jefferies
Wells Fargo Securities

共同ブックランナーには以下の企業:
Morgan Stanley
Deutsche Bank Securities
Cantor

また、Roth Capital Partners と Academy Securities が共同マネージャーを務めます。今回の株式公開は、目論見書(プロスペクタス)に基づいてのみ行われます。公開され次第、以下の連絡先より予備目論見書を入手できます。

なお、このプレスリリースは、証券の販売申し出や購入申し込みの勧誘を目的としたものではありません。また、関連する登録届出書が有効となる前に、証券の販売や購入の申し込みを行うことはできません。

余談ですが、Firefly Aerospace にはかつて CNBC の宇宙関連リポーターを務めていた Michael Sheetz(マイケル・シーツ) さんが加わっています。2025年2月に、彼は Firefly のインベスター・リレーションズ部門ディレクターに就任しました。