株式投資の世界では日々、株価が大きく動き、時には根拠のない期待や不安で乱高下することも珍しくありません。しかし、長期的に見れば株価は必ず「本当の価値」に収斂していく――これが、多くのバリュー投資家が信じる基本姿勢です。
株価は「一株当たり利益」と「キャッシュフロー」を追いかける
バリュー投資家は、株の価格が短期的に上下しても、最終的には企業が生み出す「一株当たりの利益」や「キャッシュフロー」といった “本質的な価値” に落ち着いていくと考えています。
つまり、長期的には会社そのものの稼ぐ力が、株価の根拠となるのです。
「割安」には2種類ある
ここで言う「割安」には2つの側面があります。
・現時点での割安さ
・価値の成長に対する割安さ
ひとつは「現時点での割安さ」。今の業績や資産に対して株価が安いという意味です。もうひとつは、「価値の成長に対する割安さ」です。
これは、将来的に企業が成長し利益や価値が大きくなるのに、今はまだそれが株価に反映されていない状態を指します。この両方の意味で “安い” と感じられる銘柄を見つけて投資するのが、バリュー投資家の王道といえるでしょう。
バリュートラップに注意
バリュー投資では、「安い株」を狙うがゆえに、「バリュートラップ」と呼ばれる罠にも注意が必要です。一見すると割安でも、企業の成長が止まっていたり、業績が下がり続けていたりする株は、いくら安く買ってもなかなか株価が上がりません。
だからこそ、この投資家は「本当に強い価値」を持つ企業、つまり“安いだけじゃなく、しっかりと成長できる力がある会社”に絞って投資対象を選んでいるのです。
流行に流されない
バリュー投資の特徴は、「みんなが注目しているから」「流行っているから」という理由で株を買わないことです。たとえ世間が盛り上がっているテーマや話題の企業でも、自分なりに企業価値を見極め、本当に投資するに値するかどうかを冷静に判断します。
まとめ
バリュー投資家は、
・株価は最終的に企業の「本質的な価値」に戻る
・「今割安」か「将来も見据えて割安」な株に注目
・バリュートラップ(割安の罠)は避ける
・世の中の流行に流されず、自分で本質を見極める
という姿勢で、じっくりと長期で利益を狙っていきます。目先の値動きに振り回されず、本当の価値を見つける目を養うことが、バリュー投資の成功への近道と言えるでしょう。