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マーク・ミネルヴィニ氏、「待つ力」こそが勝利を呼ぶ

マーク・ミネルヴィニ氏、「待つ力」こそが勝利を呼ぶ

伝説の投資家 Mark Minervini(マーク・ミネルヴィニ)氏が語る、「待つ力」こそが勝利を呼ぶ──投資における規律の絶対的な重要性についてご紹介します。

株式市場で一貫して成功を収めるには、一貫したルールと、それを守り抜く “規律” が不可欠です。これは、単なる美辞麗句ではありません。数々の大相場を乗り越え、驚異的なリターンを記録してきた伝説の投資家、マーク・ミネルヴィニ氏自身が、それを体現しています。

成果が出ない時期にこそ「規律」が問われる

マーク・ミネルヴィニ氏は、現在の相場についてこう述べています

この上昇局面 (トランプ関税による下落からの上昇) は、私の戦略から見ると“買えるポジション”にある銘柄が非常に少なく、成果も今ひとつだった。いくつかの銘柄では利益を出せたが、多くはボラティリティに振り回され、ポジションを出たり入ったりするだけで、進展はほとんどなかった。

しかし彼は、こうした状況を「異常」とは捉えていません。むしろ、底打ち直後やベアマーケット明けの第一波ではよくあることだと言います。

ここで重要なのが、「無理に追いかけない姿勢」です。焦って飛び乗れば、そこには高い確率でリスクが潜んでいます。だからこそ、規律を持って “待つ”。これがプロの判断です。

数々の成功の裏にある「待つ力」

2020年のCOVID後の急回復では、マーク・ミネルヴィニ氏が初めてポジションを取ったのは4月6日。それも慎重に、数ヶ月間は大きなリスクを取らなかった。それにもかかわらず、年間リターンは100%超え。彼のアシスタントは、350%超えという驚異の成果を残しました。

2003年、2009年のV字回復の年も、彼は焦らず、「機が熟すまで」エントリーを我慢し、後に続く大相場で大きな成果を得ています。

1995年には、市場が長期の横ばいを抜けて上昇し始めてからも、何ヶ月も様子見を続け、新高値をつけた後にようやく参入。結果、その年は400%以上のリターンを達成しました。

このように、ミネルヴィニ氏の実績は、「先に動く」ことよりも、「適切なタイミングまで “動かない” ことを徹底する」ことによって得られています。

真のプロとは「ブレない者」である

マーク・ミネルヴィニ氏は、こう断言しています

真のプロフェッショナルの証は、忍耐と一貫性。それは、突き詰めれば規律に尽きる。

チャンスが目の前にありそうに見えるとき、手を出したくなる。何もしていないと、「何かしなければ」と不安になる。でも、「自分のルールを守る」ことこそが、最大の勝機を生むのです。

ストライクが来るまで待てないなら、三振を覚悟すべきだ。

これが、ミネルヴィニ流の “規律” の本質です。

「取り残された」と感じても、それは敗北ではない

現在の相場でポジションが取れず、「出遅れた」「取り残された」と感じている投資家も多いかもしれません。しかし、ミネルヴィニ氏はこう励まします。

この相場に置いていかれたように感じているなら、あなただけではないし、それは決して珍しいことではない。珍しいのは “規律を貫くこと” であり、だからこそ “大きな成果” もまた珍しいのだ。

自分のルールを持ち、それを守る勇気を持て

投資で成功したければ、予測ではなく、準備と規律に集中すること。焦って動くのではなく、自分のルールが指す “確かなシグナル” が現れるまで、じっと待つ。

規律こそが、荒れる市場の中で自分を守り、やがてやってくるチャンスに最大の成果をもたらす唯一の道です。