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【ABCL】AbCellera Biologics カタリストとロードマップ

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【ABCL】AbCellera Biologics カタリストとロードマップ

ハイライト

2026年4月:ABCL635(更年期VMS、NK3R)について、Phase 1 パートの中間データ(安全性、PK、PD/標的エンゲージメント)を 2026年5月11日のQ1 2026決算コールで開示予定と発表。

2026年5月:AbCellera は Bank of America Health Care Conference(2026年5月13日)Jefferies Global Healthcare Conference(2026年6月4日)でのプレゼン予定を発表。ABCL635 の初期データ開示後に、投資家向け説明の機会が続く構図。

2026年Q1:更年期の血管運動神経症状(VMS)向け ABCL635Phase 1/2 試験にて、Phase 2 パートの初回患者投与を発表(カナダ、多施設・無作為化・二重盲検・プラセボ対照、閉経後女性 80名)。

2026年Q1:FY2025(通期)ビジネス結果を発表。パートナー起点のプログラム開始(downstreamあり)累計 104、臨床入り分子累計 19、2025年売上 $75.1M、流動性約 $700M を開示。

2026年Q3(会社ガイダンス):ABCL635(VMS)Phase 2 トップライン予定。

2026年Q4(会社ガイダンス):ABCL575(OX40L、I&I)トップライン予定。

2027年(会社ガイダンス):ABCL688(自己免疫)/ ABCL386(腫瘍)の IND/CTA 提出→Phase 1/2 開始を想定。あわせて 新たな開発候補を1つ追加する計画を提示。

承認済み製品 / 現状

承認済み製品:なし(開発中)

主力候補:ABCL635(NK3R、GPCR)— 更年期VMS(ホットフラッシュ)向けの非ホルモン抗体薬候補。Phase 1/2 試験中で、Phase 2 パートが進行中。

補足:免疫・炎症(I&I)で ABCL575(OX40L、Phase 1(FIH))が後続。次の臨床入り候補として ABCL688(自己免疫)/ ABCL386(腫瘍)が IND/CTA-enabling(IND前)

事業面では、従来の抗体創薬プラットフォーム / パートナー創薬に加えて、ABCL635・ABCL575を中心に自社臨床パイプライン企業としての評価軸が強まっている。

主要臨床成績
2026/05/11
ABCL635 Phase 1 中間データ開示予定(安全性 / PK / PD)

2026年Q3
ABCL635(VMS)Phase 2 トップライン(会社ガイダンス)

2026年Q4
ABCL575(OX40L)トップライン(会社ガイダンス)

約$700M
2025年末時点の利用可能流動性(現金・有価証券+政府資金枠)

臨床試験パイプライン
Phase 1/2(Phase 2 実施中)
ABCL635(更年期VMS:NK3R、GPCR)

対象:中等度〜重度の更年期の血管運動神経症状(VMS=ホットフラッシュ)

作用:NK3R(neurokinin 3 receptor、GPCR)を標的とする抗体薬。視床下部のKNDyニューロンに関わる体温調節経路を狙う。

試験:Phase 1/2。Phase 2 パートはカナダ、多施設・無作為化・二重盲検・プラセボ対照(閉経後女性 80名
評価:安全性、忍容性、PK、PD、VMS 頻度/重症度の改善を評価
短期イベント:2026年5月11日 Q1決算コールで Phase 1 中間データ開示予定
次読出し:2026年Q3 Phase 2 トップライン(会社ガイダンス)

ABCLの自社パイプライン評価を左右する最重要カタリスト

Phase 1(FIH)
ABCL575(OX40L:I&I)

対象:アトピー性皮膚炎(AD)を起点に免疫・炎症(I&I)

作用:OX40Lを阻害し、OX40/OX40Lシグナルを抑制。Fcサイレンシングと半減期延長を意図した設計。

狙い:安全性/忍容性、PK/PD の初回検証(FIH)
差別化仮説:OX40/OX40L領域で、投与間隔・安全性・薬効持続性が市場評価のポイント
次読出し:2026年Q4 トップライン(会社ガイダンス)

IND/CTA-enabling(IND前)
ABCL688(自己免疫:標的非開示)

対象:自己免疫(Autoimmunity、適応非開示)

作用:標的非開示。GPCR / ion channel プラットフォーム由来の2本目の自社プログラム。

進捗:IND/CTA-enabling(IND前)
次段階:2027年 IND/CTA 提出→ Phase 1/2 開始を想定(会社ガイダンス)

GPCR/ion channel 抗体創薬の再現性を示せるかが焦点

IND/CTA-enabling(IND前)
ABCL386(腫瘍:標的非開示)

対象:腫瘍(Oncology、適応非開示)

作用:標的非開示

進捗:IND/CTA-enabling(IND前)
次段階:2027年 IND/CTA 提出→ Phase 1/2 開始を想定(会社ガイダンス)

オンコロジー領域での自社臨床パイプライン拡張

パイプライン早見表
パイプライン 対象 臨床フェーズ 規制デザイン 安全性(AESI) 用法・用量 / 併用戦略 市場規模イメージ ポイント(市場評価)
ABCL635(NK3R、GPCR) 中等度〜重度の更年期 VMS(ホットフラッシュ) Phase 1/2(Phase 2 実施中) カナダ:多施設・無作為化・二重盲検・プラセボ対照(Phase 2 パート:閉経後女性 80名 Phase 1中間データで安全性、PK、PD/標的エンゲージメントを確認予定。VMS領域では肝機能、安全性、忍容性、投与間隔が重要。 皮下注射。単剤で非ホルモン治療を狙う。 中〜大:更年期VMS。経口NK3R薬など競合はあるが、非ホルモン治療ニーズは大きい。 当面の最大価値ドライバー。
Phase 1中間:2026/05/11
Phase 2トップライン:2026年Q3
ABCL575(OX40L) アトピー性皮膚炎(起点)/ I&I Phase 1(FIH) FIH:安全性/PK/PD の初回検証 → 次相へ 感染症、過敏反応、注射部位反応、免疫抑制に伴う安全性などを監視(生物製剤一般)。 皮下注射。単剤(初期)→ 将来は標準治療との併用・他I&I適応への展開余地。 大:I&I(AD含む)。ただし競合も多い。 I&I 2本目の成立確認。
トップライン目安:2026年Q4
ABCL688(標的非開示:GPCR/ion channel) 自己免疫 IND/CTA-enabling(IND前) IND/CTA 提出 → 2027年 Phase 1/2 開始想定 標的非開示のため、臨床入り時にAESIの具体化が重要。 用法・用量は臨床開始時に確定(会社開示の範囲) 大:自己免疫(適応次第) GPCR/ion channel 抗体創薬の2本目として重要。
2027年の臨床ステージ入りが焦点。
ABCL386(標的非開示) 腫瘍(Oncology) IND/CTA-enabling(IND前) IND/CTA 提出 → 2027年 Phase 1/2 開始想定 標的非開示のため、FIHでのAESI設計(DLT、免疫関連毒性、オンターゲット毒性等)が重要。 単剤/併用戦略は臨床開始時に提示されやすい。 中〜大:腫瘍(適応次第) オンコ領域の自社パイプライン拡張。
2027年のIND/CTAが焦点。

ポイント
  • 最短の注目点:2026年5月11日のQ1決算コールで、ABCL635の Phase 1 中間データ(安全性、PK、PD/標的エンゲージメント)が開示予定。
  • 当面の本丸:2026年Q3のABCL635 Phase 2トップライン。VMS頻度/重症度の改善が明確なら、自社臨床パイプライン企業としての再評価につながりやすい。
  • 2本目の臨床読み出し:2026年Q4のABCL575。OX40L領域で安全性・PK/PD・投与間隔の見え方が重要。
  • 自社パイプライン4本:ABCL635 / ABCL575 が臨床、ABCL688 / ABCL386 が IND/CTA-enabling(IND前)。
  • 2027年のテーマ:ABCL688・ABCL386 の臨床入り(IND/CTA提出→Phase 1/2開始)+新規開発候補の追加。
  • 事業の土台:パートナー創薬の規模(プログラム開始 104、臨床入り分子 19)を維持しつつ、自社臨床の価値を積み上げる構造。
  • 財務面:2025年末時点で利用可能流動性は約 $700M。短期的には資金繰りよりも、臨床データによるパイプライン妥当性の確認が評価軸。

ファンドのポジション

主要ファンドのポジションを見るうえでは、ABCLは単なる「抗体創薬プラットフォーム企業」から、ABCL635 / ABCL575 という自社臨床イベントを持つバイオへ評価軸が移りつつある点が重要です。

  • Baker Bros.:直近の13G/Aベースでは、ABCLに対して 10%超の大きな持分を保有していると報告されており、バイオ専門ファンドの中では存在感が大きい。
  • 見方:ABCL635のPhase 1中間データ、2026年Q3のPhase 2トップラインを前に、機関投資家は「プラットフォームの将来性」だけでなく、自社パイプラインが臨床で本当に通用するかを見に行く局面。
  • イベントリスク:2026年は ABCL635 / ABCL575 の2つの臨床読出しがあるため、データ前後で売買が集中しやすく、ボラティリティ上昇に注意。
  • ポジティブに見る条件:ABCL635で安全性、PK、PD/標的エンゲージメントがきれいに出て、さらにQ3のVMS改善データが競合に対して意味のある差別化を示せること。
  • ネガティブに見る条件:Phase 1でPK/PDが弱い、投与間隔の魅力が乏しい、安全性に懸念が出る、またはPhase 2でVMS改善が既存NK3R薬に対して弱く見える場合。

開発ロードマップ
完了:2026年Q1

ABCL635 Phase 2 パート:初回患者投与

更年期VMSを対象に、カナダで多施設・無作為化・二重盲検・プラセボ対照(閉経後女性80名)のPhase 2パートを開始。

完了:2026年Q1

FY2025 ビジネス結果(パートナー側の規模感)

プログラム開始(downstreamあり)累計104、臨床入り分子累計19、2025年売上$75.1M、利用可能流動性約$700Mを開示。

2026/05/11

ABCL635 Phase 1 中間データ開示予定

Q1 2026決算コールで、安全性、PK、PD/標的エンゲージメントを含むPhase 1パートの中間データを開示予定。Q3のPhase 2トップライン前の重要な予備確認イベント。

2026/05/13・2026/06/04

投資家カンファレンス登壇

Bank of America Health Care Conference、Jefferies Global Healthcare Conferenceでプレゼン予定。ABCL635の初期データ開示後に、投資家向け説明が続く流れ。

2026年Q3

ABCL635(VMS)Phase 2 トップライン(会社ガイダンス)

自社臨床の最大カタリスト。成功すれば後期試験(late-stage)への移行、提携、または更年期VMS以外の展開可能性が視野。

2026年Q4

ABCL575(OX40L)トップライン(会社ガイダンス)

I&I 2本目の初回ヒト検証。次相・追加適応・外部提携オプションの拡大余地。

2027年

ABCL688 / ABCL386:IND/CTA 提出→Phase 1/2開始(会社ガイダンス)

臨床ステージ入りを複線化。加えて新規開発候補を1つ追加する計画を提示。

注目すべきカタリスト
短期(2026年5月)
ABCL635 Phase 1 中間データ開示(2026/05/11)。安全性、PK、PD/標的エンゲージメントが焦点。続いてBofA / Jefferiesの投資家カンファレンスで説明機会。

中期(2026年Q3–2026年Q4)
ABCL635 Phase 2 トップライン(2026年Q3)ABCL575 トップライン(2026年Q4)。2026年の株式評価を左右する2大イベント。

長期(2027年〜)
ABCL688・ABCL386 の IND/CTA 提出→Phase 1/2開始、新規開発候補の追加、(ABCL635が成功した場合)後期試験・適応拡張・提携可能性の進展。