Larimar Therapeutics (ラリマー・セラピューティクス / LRMR) は、複雑な希少疾患の治療法開発に特化した臨床段階のバイオテクノロジー企業です。
Larimar の主要化合物である「nomlabofusp (ノムラボフスプ)」は、フリードリヒ失調症の潜在的な治療法として開発されています。
Larimar はまた、細胞内バイオアクティブ化合物の欠乏を特徴とする他の希少疾患を標的とするため、独自の細胞内デリバリープラットフォームを活用して他の融合タンパク質を設計する計画です。
承認済み製品:なし(開発中)
主力候補:Nomlabofusp(CTI‑1601)— フリードライヒ運動失調症(FA)向けミトコンドリア蛋白置換療法。
FDA START パイロット参加により、皮膚フラタキシン(FXN)濃度を RLSE(代替エンドポイント)として考慮可能との前向きフィードバックを獲得。
安全性データベース推奨:少なくとも30名、うち10名が 6か月連続投与(FDA フィードバック)。
対象:フリードライヒ運動失調症(FA)
地域:米国・欧州・英国・カナダ・豪州
解析:長期安全性・有効性(FXN/臨床スコア)
START:RLSE(皮膚FXN)前向き評価
2025年7月下旬に行われた公募「ラリマー・セラピューティクス、引受保証付き公募の発行価格を決定」で、株主ファンド Deerfield が公募価格 $3.20 で 9,375,000株(約3,000万ドル相当) を追加取得しました。これにより、Deerfield の Larimar 株式の保有比率は 30%超 に達し、非常に強気なポジションを築いています。
さらに、RA Capital も Larimar 株を9%以上保有しており、有力ファンドが揃って同社に注目している状況です。
今回のポイントは、2025年9月に予定されているデータ発表を前に公募を実施し、将来の「Nomlabofusp」の BLA 提出を見据えた資金調達をすでに進めていることです。
通常であれば「良いデータが出た後」に公募で資金を入れる経営陣が多い中、Larimar は先手を打った格好であり、Deerfield のような大手ヘルスケア・ライフサイエンス特化ファンドによる大規模な “インサイダー買い” は大きな注目点となります。
こうした動きは過去にも例があり、2024年12月や2025年2月には Tang Capital の Kevin が Aurinia Pharmaceuticals(AUPH) を大量に買い、その後株価が上昇しました。直近でも Prime Medicine(PRME)のインサイダー買いをきっかけに株価が上向いた事例があります。
グローバル Phase 3 開始
米国・欧州・英国・カナダ・豪州でサイト起動、被験者登録へ。
$69M 公募増資 完了
資金強化により 2026年Q4 までの開発運営を確保。
OLE 50mg & 小児PK 中間データ
安全性・曝露/反応性の評価更新、学会発表の可能性。
BLA 提出(Accelerated Approval 目標)
RLSE(皮膚FXN)を活用した承認戦略で提出準備。
審査→承認 / 追加要求対応
FDA 審査結果に応じて承認・市販化、もしくはデータ追加対応。
Phase 3 立ち上げ(CRO/サイト選定、起動)
OLE 50mg & 小児PK データ更新(学会登壇の可能性)
BLA 提出(Accelerated Approval 方針)
審査結果 → 承認/追加データ対応 → 商業化準備