Zoomy

世界を変える技術でも、「みんなが儲かる」わけじゃない理由

世界を変える技術でも、「みんなが儲かる」わけじゃない理由

この記事では、世界を変える技術 =「みんなが儲かる」わけじゃない理由についてご紹介します。例えばここ1、2年話題の中心であるAI (人工知能) ブームに投資すれば、必ずみんなが儲かるとは限らないのです。

──仮想通貨と “テクノロジー投資の幻想”

これは世界を変える技術だ!」そう言われて、つい飛びつきたくなることってありますよね。最近なら、仮想通貨がその代表格です。でも、一つ冷静に考えておきたいことがあります。

たとえそれが本当に革命的な技術であったとしても、関わった全員が儲かるわけではないという事実です。これは仮想通貨に限らず、近年の NFT、WEB3、SPAC、EV (電気自動車)、宇宙ビジネスブームなど、全ての世界を変えると言われる技術に通じます。

仮想通貨は詐欺か、それとも未来か?

仮想通貨に関しては、おおよそ意見が真っ二つに割れています。

これは人類史上最高の発明だ!
いや、全部詐欺だ!

──どちらの声もよく聞きます。でも、真実はその中間にあります。たしかに、仮想通貨は “未来を感じさせる” テクノロジーです。ブロックチェーン技術は、金融、物流、情報管理など、幅広い分野にインパクトを与えつつあります。

一方で、現存するコインやプロジェクトのうち99%は消える運命かもしれません。仮想通貨は革新的である一方、「金儲けの手段」として詐欺的な商品も山のように存在しているのが現実です。

鉄道や自動車の歴史に学ぶ:「正しく予測」しても儲かるとは限らない

アメリカの歴史を振り返っても、同じような歴史がありました。

– 鉄道がアメリカの東と西を結び、国家の骨格を作り上げた。
– 自動車産業が人々の生活を変え、社会を加速させた。

これらはまぎれもなく「世界を変えたテクノロジー」です。でも──実は、その産業に投資していた人の大半は損をしている事実があります。

たとえば、初期のアメリカには2,000社以上の自動車メーカーがありましたが、最終的に残ったのはフォード、GM、クライスラーのわずか3社だけです。ほとんどの会社は市場から消えてしまいました。

最近でも、EVブームで Nikola(ニコラ)が一部事業を売却、Lordstown Motors(ライド)、Fisker、Electric Last Mile Solutions、Proterra は破産するなど、詐欺紛いの行為で役員が逮捕されるケースも散見されています。

同じように2020年のSPACブームで裏口上場した多くの企業が破産や上場廃止になっているという現実があります。宇宙SPACでは、Virgin Orbit、Astra などの宇宙企業が上場廃止となっています。

つまり、「この技術は来る!」と見抜いたとしても、「だから自分が儲かる」とは限らないのです。

テクノロジー投資に必要な “冷静さ”

ビットコインやイーサリアムに未来を感じるのは自然なことです。実際に、大手金融機関もビットコインをポートフォリオに組み入れ始めています。でも、多くのアルトコインやミームトークンは、根拠のない “熱狂” にすぎません。

テクノロジーが社会を変えることと、あなたの資産が増えることは別問題です。むしろ、歴史を変える技術に群がるときこそ、冷静でいることが成功への第一歩になります。

結論:「革命」に乗っても、勝者は少数

仮想通貨は、世界を変える可能性を秘めた技術の一つです。しかし、それに関わったからといって全員が成功するわけではありません。

歴史が教えてくれるのは、「正しい未来予測」と「儲けること」は違うという教訓です。もしあなたが仮想通貨やテック株、AI株、量子コンピューターに投資しているなら、一度こう問いかけてみてください。

これは本当に “投資” か?それとも “熱狂” に巻き込まれているだけか?」と。冷静な視点を持つことで、本当に価値あるものを見極められるようになるはずです。