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【XLO】Xilio Therapeutics カタリストとロードマップ

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ハイライト

2025年10月30日:SITC 2025vilastobart(XTX101)Phase 2 のLate-Breaking発表を予告(MSS-mCRC 高pTMBのORRにフォーカス)。

2025年9月9日:XTX301(腫瘍活性化型IL-12)Phase 2 を開始、$17.5Mの開発マイルストン受領見込みを開示。

2025年8月14日:Q2’25 決算とパイプライン更新(XTX101の併用開発、Roche協業の継続)。

2024年12月:GileadがXTX301を独占グローバルライセンス(Upfront $43.5M+最大$600M超マイルストン+ロイヤルティ)。

承認済み製品 / 現状

承認済み製品:なし(開発中)

主力候補:vilastobart(XTX101;腫瘍活性化型 anti-CTLA-4)— MSS大腸癌を主適応にatezolizumab併用で開発中(Rocheと供給・費用分担の協業)。

補足:XTX301(腫瘍活性化型IL-12;GileadにライセンスしP2進行中)。XTX202(腫瘍活性化型IL-2)は資本効率化の観点から社内投資を抑制。

主要臨床成績
11/7/2025
SITC:XTX101 P2 LBA(MSS-mCRC 高pTMB)

$17.5M
XTX301 P2開始に伴う開発マイルストン見込み(Q4’25)

Phase 2
XTX301(IL-12)ステータス

Phase 2
XTX101(CTLA-4)ステータス

臨床試験パイプライン
Phase 2
vilastobart(XTX101;腫瘍活性化型 anti-CTLA-4)

対象:MSS結腸直腸がん(MSS-mCRC;高pTMB集団を中心に評価)

設計:atezolizumab 併用。Rocheと供給・費用分担の協業体制。

既報:肝転移なしMSS-mCRCでORR 26%の更新に言及(会社アップデート)。
次読出し:2025/11/7(SITC)にLate-BreakingでP2データ提示。

進行中

Phase 2
XTX301(efarindodekin alfa;腫瘍活性化型 IL-12)

対象:進行固形がん(適応拡大に向けたコホート設計)

設計:用量拡大・併用探索。Gileadが独占ライセンスを保有。

進捗:2025/9/9 にPhase 2開始を発表。
財務:$17.5Mの開発マイルストン受領見込み(Q4’25)。

進行中

Program focus
XTX202(腫瘍活性化型 IL-2)

対象:固形がん

設計:資本配分最適化により社内単剤開発は抑制(優先度をXTX101/XTX301へ集中)。

現状:データ更新は限定的。外部オプション・併用探索の可能性は残置。

戦略再評価

パイプライン早見表
パイプライン 対象 臨床フェーズ 規制デザイン 安全性(AESI) 用法・用量 / 併用戦略 市場規模イメージ ポイント(市場評価)
vilastobart(XTX101;腫瘍活性化型 CTLA-4) MSS-mCRC(高pTMB中心)、他消化器固形がん探索 Phase 2 Rocheとのatezolizumab供給・費用分担の協業。SITC 2025 でLBA。 CTLA-4クラス:免疫関連事象(irAE:皮膚・肝・腸)を重点監視。腫瘍内活性化で全身毒性の低減を狙う。 atezolizumab併用。肝転移有無、pTMB、PD-L1等の層別で最適集団を探索。 大:MSS-CRCの高未充足。高pTMBサブセットでの差別化余地。 肝転移なし集団でORR 26%示唆。LBAでDOR/安全性の裏付けが焦点。
XTX301(efarindodekin alfa;腫瘍活性化型 IL-12) 進行固形がん(複数コホート) Phase 2 Gilead独占ライセンス(Upfront $43.5M+最大$600M超MS+ロイヤルティ)。 IL-12クラス:サイトカイン関連(発熱、肝酵素、血圧)。腫瘍局所化で全身毒性低減狙い。 単剤→免疫チェックポイント阻害薬等との併用拡大を想定。 大:免疫刺激型バイオで再挑戦。成功時は広範適応。 P2開始済み。$17.5MのMS見込み。適応別PoCの可視化がバリューの鍵。
XTX202(腫瘍活性化型 IL-2) 固形がん 再優先付け 社内投資を抑制(資本効率化)。 IL-2クラス:低血圧、毛細血管漏出などを一般に留意。 将来的な外部提携・併用探索の余地。 中:差別化に前臨床・臨床翻訳性が必要。 主力をXTX101/XTX301へ集中。資金繰り・希薄化リスク管理の一環。

ポイント
  • 腫瘍内活性化(マスクド)プラットフォーム:CTLA-4/IL-12など有効だが毒性が課題のモダリティで、腫瘍選択的活性化により治療指数の拡大を狙う。
  • 協業ドライバー:XTX101はRoche(atezo)、XTX301はGileadがレバー。外部主導で開発速度・資金効率を高める。
  • レギュラトリー戦略:MSS-mCRCの高pTMBサブセットでのORR→DOR→PFSの階段設計が要。LBAでの安全性と持続が次段階判断のカギ。

ファンドのポジション

主要ファンドの増減(13D/G、パイプ、提携先からの資金流入タイミング)に応じて、SITC後の需給・増資観測をモニタリング。

開発ロードマップ
完了:2025年Q3

XTX301 Phase 2 開始

Gileadライセンス資産。適応拡大コホートでPoCを可視化。

2025年11月7日

XTX101 Phase 2:SITC 2025 LBA

MSS-mCRC(高pTMB)のORR/DOR/安全性をアップデート(併用:atezolizumab)。

2025年Q4

財務イベント

XTX301 P2開始に伴う$17.5M開発マイルストンの計上見込み。

2026年H1

XTX101 追跡データ

DOR、ベースライン別(肝転移有無、pTMB、PD-L1)サブ解析。次段階(ピボタル/適応拡大)判断へ。

2026年

XTX301 中間アップデート

コホート拡大・併用探索の進捗。適応別PoCの明確化。

注目すべきカタリスト
短期(〜2025年Q4)
SITC 2025でのXTX101 P2 LBA$17.5Mマイルストン計上タイミング。

中期(2026年)
XTX101のDOR/安全性追跡、XTX301のP2中間アップデート(併用/適応拡大)。

長期(〜)
ピボタル移行可否、外部対照の扱い、提携による開発資金・速度の最適化。