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【PASG】Passage Bio カタリストとロードマップ

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【PASG】Passage Bio カタリストとロードマップ

Remix Therapeutics との逆合併により、REM-422中心のRNA標的・低分子オンコロジー会社へ転換する局面になった点です。2026年4月にFDAがPBFT02の単群登録試験を支持せず、RCTが必要と示した後、Passage Bioは戦略的選択肢の検討、75%人員削減、そして6月24日にRemixとの全株式合併を発表しました。合併後は Remix Therapeutics / RMTX として運営される予定です。

ハイライト

2026年6月24日:Passage Bio(PASG)とRemix Therapeuticsが全株式合併契約を締結。合併後の会社はRemix Therapeutics, Inc.として運営され、NasdaqティッカーはRMTXとなる予定。PASG既存株主は合併後会社の約7%、Remix側株主・同時私募参加者は約93%を保有見込み。

2026年6月24日:Remixは同時に約$100Mのオーバーサブスクライブ私募を確保。主導はDecheng Capital、参加はLynx1 Capital Management、Forge Life Science Partners、既存投資家、その他の投資運用会社。合併後会社のランウェイは2028年までの見込み。

合併後の主力候補はREM-422MYB mRNA degraderという経口低分子で、Adenoid Cystic Carcinoma(ACC:腺様嚢胞癌)AML / 高リスクMDSでPhase 1/2を進行中。ACCでは登録を意識したPhase 2データが2027年の主要カタリスト。

2026年5月:REM-422のACC Phase 1/2 ARIA試験で、RP2Dのバイオマーカー陽性集団においてORR 43%(3/7)DCR 100%、奏効期間は1年以上継続中と発表。

2026年4月20日:PBFT02(FTD-GRN)のupliFT-D更新データを発表。CSF PGRN上昇plasma NfL安定化CDR 1患者で脳萎縮率低下の示唆は示された一方、FDA Type C meetingでは単群登録試験は支持されず、ランダム化比較試験(RCT)が必要と示された。

2026年4月28日:戦略的選択肢の検討に伴い、従業員を約75%削減するリストラクチャリングを発表。

2026年6月:合併に伴い、Passage BioはPBFT02を含む遺伝子治療プログラムのwind-downへ移行。Catalentとの製造契約を終了し、PennとのPBFT02関連ライセンス権も終了通知。PBFT02はもはやPASG/RMTXの主力開発資産ではない点に注意。

2026年3月末時点:Passage Bio単体の現金等は約$33.3M。ただし合併後はRemixの$100M私募と統合され、合併後会社のランウェイは2028年までと会社側は説明。

承認済み製品 / 現状

承認済み製品:なし(開発中)

現状:PASGはRemix Therapeuticsとの逆合併により、合併後はRMTXとしてRNA processing modulation / MYB mRNA degradationを中心とするオンコロジー企業へ転換予定。

合併後の主力候補:REM-422 — 経口MYB mRNA degrader。ACC、AML / HR-MDSでPhase 1/2。

旧主力候補:PBFT02(AAV1・GRN遺伝子治療)— FTD-GRNでPhase 1/2データはあるが、FDAが登録試験にRCTを要求。合併に伴い、PBFT02関連の開発権・製造契約はwind-down方向。

CVR:PASG既存株主には、Passage Bioの既存アウトライセンス済み小児遺伝子治療資産に由来する将来マイルストン収入の一部に連動する非上場・譲渡制限付きCVRが付与される予定。ただし支払い保証はない。

主要臨床成績 / 重要イベント
2026/06/24
PASG × Remix:全株式合併契約。合併後はRemix Therapeutics / RMTX予定

約7%
合併後会社におけるPASG既存株主の想定持分

約$100M
Remix同時私募。Decheng Capital主導、Lynx1 / Forge Life Scienceなど参加

2028年
合併後会社の資金ランウェイ目処

ORR 43%
REM-422:ACC RP2D・バイオマーカー陽性集団でのORR(3/7)

DCR 100%
REM-422:ACC RP2D・バイオマーカー陽性集団でのDisease Control Rate

2027年
REM-422:ACC登録Phase 2データ、AML / HR-MDS Phase 1データが主要カタリスト

RCT要求
PBFT02:FDAが単群登録試験を支持せず、ランダム化比較試験を要求

臨床試験パイプライン
Phase 1/2 → 登録Phase 2
REM-422(MYB mRNA degrader)

対象:Adenoid Cystic Carcinoma(ACC:腺様嚢胞癌)

作用:MYB mRNAにpoison exonを取り込ませ、nonsense-mediated decayによりMYB mRNA / MYBタンパク質を低下させる経口低分子。

開発主体:Remix Therapeutics。合併後RMTXの主力資産。

試験:ARIA Phase 1/2(再発・転移性または切除不能ACC)
Phase 1データ:RP2D・バイオマーカー陽性集団でORR 43%(3/7)、DCR 100%
奏効持続:奏効は1年以上継続中、一部患者は約2年治療継続に接近
規制:FDA Orphan Drug Designation(ACC / AML)Fast Track(ACC)
次イベント:2027年:ACC登録Phase 2データ

Phase 1/2
REM-422(AML / HR-MDS)

対象:Acute Myeloid Leukemia(AML)/ High-risk Myelodysplastic Syndrome(HR-MDS)

作用:ACCと同じくMYB mRNA degradationを狙う。MYB依存性の血液がん領域への展開。

進捗:Phase 1/2臨床試験中
規制:FDA Orphan Drug Designation(AML)
次イベント:2027年:Phase 1データ

Legacy / Wind-down
PBFT02(AAV1・GRN遺伝子治療)

対象:Frontotemporal dementia(FTD-GRN、FTD-C9orf72)

作用:AAV1でGRN / progranulinを中枢へ送達し、PGRN補充により病態介入を狙う。

投与:ICM(intra-cisterna magna)単回投与。

臨床データ:CSF PGRN上昇、plasma NfL安定化、CDR 1患者で脳萎縮率低下の示唆
安全性:既報のDose 1関連SAE:静脈洞血栓症、肝毒性。2026年3月23日時点で新たな治療関連SAEなし
規制:FDAが登録試験にRCTを要求。単群+自然歴対照の道は支持されず
現状:合併に伴い非中核化 / wind-down方向。PBFT02関連のPennライセンス権終了通知、Catalent製造契約終了

Discovery
Remix REMaster™ Platform / Discovery Pipeline

対象:RNA processing modulationにより、従来druggingが難しかった疾患ドライバーを標的化。

作用:データサイエンス、生体分子科学、ケミストリーを組み合わせ、経口低分子で遺伝子発現を調節。

進捗:REM-422の後続パイプラインを探索・前臨床段階で推進
次イベント:合併後のRMTXとして、REM-422データと並行してパイプライン拡張を提示できるか

パイプライン早見表
パイプライン 対象 臨床フェーズ 規制デザイン 安全性 / AESI 用法・用量 / 併用戦略 市場規模イメージ ポイント(市場評価)
REM-422 ACC Phase 1/2 → 登録Phase 2 FDA Orphan Drug Designation / Fast Track。登録Phase 2データが2027年予定 RP2Dで良好な忍容性と会社説明。今後は症例数拡大時の安全性確認が焦点 経口MYB mRNA degrader。バイオマーカー陽性集団での展開が中心 希少がん。患者数は小さいが承認薬不在でアンメットニーズ大 RMTXの最重要資産。ORR 43% / DCR 100%の初期シグナルを、登録Phase 2で再現できるかが最大分岐
REM-422 AML / HR-MDS Phase 1/2 FDA Orphan Drug Designation(AML) 血液がんでの用量、安全性、骨髄抑制、併用可能性が焦点 経口MYB mRNA degrader。単剤および将来的な標準治療併用の余地 中〜大。AML/MDS領域は競争が激しいが、MYB標的は差別化余地あり 2027年Phase 1データが2本目の価値ドライバー
PBFT02(Legacy) FTD-GRN / FTD-C9orf72 Phase 1/2 FDAは単群登録試験を支持せず、RCTを要求 既報SAE:静脈洞血栓症、肝毒性。新規治療関連SAEなしとの更新もあり AAV1・GRN、ICM単回投与 希少神経変性疾患 旧PASGの主力だったが、現在は非中核化。投資価値の中心はPBFT02からREM-422へ移行
Discovery Pipeline オンコロジー中心 Discovery / 前臨床 標的ごとに未定 REMaster™ platformによるRNA processing modulation 未定 REM-422の成功により、プラットフォーム価値を拡張できるかが焦点

ポイント
  • PASGの投資ストーリーは完全に変化:従来はPBFT02 / FTD-GRNの遺伝子治療ストーリーだったが、現在はRemix Therapeuticsとの逆合併によるREM-422中心のオンコロジー/RNA低分子ストーリー
  • PBFT02はデータ自体には一定のシグナル:CSF PGRN、plasma NfL、脳萎縮率などのバイオマーカーは興味深い。ただし、FDAが単群登録試験を支持せずRCTを要求したため、開発コスト・期間・倫理面のハードルが大幅に上がった。
  • 合併はPASG株主にとって大幅な持分希薄化:既存PASG株主は合併後会社の約7%にとどまる見込み。実質的にはRemixが上場箱と現金を使って公開市場に出る逆合併に近い。
  • ただしRemix側の資産は質がある:REM-422は経口MYB mRNA degraderで、ACCの初期データはORR 43%、DCR 100%と希少がんでは目を引く。2027年の登録Phase 2データが合併後RMTXの最大カタリスト。
  • 資金面は改善:Remixの$100M私募により、合併後会社は2028年まで運営可能とされ、2027年の複数データ読出しまでランウェイが届く設計。
  • CVRはおまけに近い:PASG既存株主にはCVRが付与される予定だが、対象はPassage Bioのアウトライセンス済み小児遺伝子治療資産由来の将来マイルストン収入であり、支払いは保証されない。

ファンドのポジション

今回の合併・私募で重要なのは、Remix側の同時私募シンジケートです。会社発表では、Decheng Capitalが主導し、Lynx1 Capital ManagementForge Life Science Partners、既存投資家、その他の主要投資運用会社が参加。
Goldman Sachs、Jefferies、Evercore ISIが私募のプレースメントエージェント、RBC Capital MarketsとCanaccord GenuityがCapital Markets Advisorsとして関与しています。

旧PASG側の既存株主にとっては、合併後の持分が約7%に低下するため、今後の評価軸は「旧PASGのPBFT02」ではなく、RemixのREM-422にどの投資家が継続的に資金を入れているかへ移ります。

開発ロードマップ
完了:2026年4月20日

PBFT02:upliFT-D更新データ+FDA Type C feedback

CSF PGRN、plasma NfL、脳萎縮率などでポジティブなバイオマーカーシグナル。一方、FDAは単群登録試験を支持せず、RCTが必要と示した。

完了:2026年4月28日

Passage Bio:75%人員削減

戦略的選択肢の検討に伴い、コスト削減を目的に大幅なリストラクチャリングを実施。

完了:2026年5月

REM-422:ACC Phase 1/2 ARIAデータ

RP2D・バイオマーカー陽性集団でORR 43%、DCR 100%。合併後RMTXの中核価値を支える初期データ。

完了:2026年6月24日

PASG × Remix:合併契約締結

合併後はRemix Therapeutics / RMTXとして運営予定。PASG既存株主は約7%、Remix側は約93%を保有見込み。

2026年Q4予定

合併クロージング予定

株主承認、S-4、Nasdaq上場条件、同時私募クロージングなどが条件。合併後はRMTXへ。

2027年

REM-422:ACC登録Phase 2データ

合併後会社の最大カタリスト。Phase 1のORR/DCRシグナルを拡大集団で再現できるかが焦点。

2027年

REM-422:AML / HR-MDS Phase 1データ

ACCに続く2本目の臨床価値ドライバー。MYB標的の汎用性を示せるかが重要。

〜2028年

合併後会社のランウェイ

$100M私募と合併後現金により、2028年まで運営可能と会社側は説明。

注目すべきカタリスト
短期(2026年後半)
PASG × Remix合併のS-4提出、株主承認、クロージング、RMTXへのティッカー変更。

中期(2027年)
REM-422:ACC登録Phase 2データ。Phase 1のORR 43% / DCR 100%を再現できるか。

中期(2027年)
REM-422:AML / HR-MDS Phase 1データ。血液がん領域への拡張性が見えるか。

長期(2028年〜)
REM-422の登録パス具体化、ACCでの承認可能性、AML / HR-MDSでの拡大、REMaster™ platformの後続候補提示。