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【FULC】Fulcrum Therapeutics カタリストとロードマップ

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【FULC】Fulcrum Therapeutics カタリストとロードマップ

承認済み製品 / 現状

承認済み製品:なし(開発中)

主力候補:pociredir(旧FTX-6058/EED阻害)— 鎌状赤血球症(SCD)。

補足:骨髄不全(DBA ほか)向け小分子は IND準備。losmapimod(FSHD)は 開発中止

主要臨床成績
+8.6%
HbF上昇(12 mg, PIONEER P1b)

67%
F-cells(12 mg, PIONEER)

Q4 2025
DBA IND 提出予定

2028
資金ランウェイ(会社開示)

臨床試験パイプライン
Phase 1b
pociredir(SCD)— PIONEER

対象:鎌状赤血球症(SCD)

投与:経口(多回投与・シーケンシャル)

設計:多施設・シーケンシャル用量上げ(12 mg/20 mgなど)
主要評価:HbF・F-cells・Hb、溶血/貧血マーカー、安全性
進捗:12 mgで HbF +8.6%F-cells 67%Hb +0.9 g/dL/薬剤関連SAEなし。20 mgは2025年内読出し予定。

IND 準備
骨髄不全プログラム(DBA ほか)

対象:Diamond-Blackfan貧血(DBA)ほか

所見:小分子アプローチで造血回復を狙う初期プログラム

進捗:DBA INDを Q4 2025に提出予定
次ステップ:受理後にFIH開始準備

ライン拡張候補

Discontinued
losmapimod(FSHD)

対象:顔面肩甲上腕型筋ジストロフィー(FSHD)

所見:p38α/β阻害剤。REACH P3 主要未達のため開発中止(2024年)。

背景:ポートフォリオはpociredirへ集中
教訓:臨床プロファイルの差別化が重要

パイプライン早見表
パイプライン 対象 臨床フェーズ 規制デザイン 安全性(AESI) 用法・用量 / 併用戦略 市場規模イメージ ポイント(市場評価)
pociredir(EED阻害) 鎌状赤血球症(SCD) Phase 1b(PIONEER) 多回投与・用量漸増。
Fast Track / Orphan 指定
肝酵素・造血/腫瘍学的リスクの長期監視 経口。HbF↑/F-cells↑/Hb↑を目標 大:SCDで経口は普及潜在性が高い 12 mgで有望
20 mg(Q4 2025)の上乗せと安全性が焦点。
骨髄不全(小分子) DBA ほか IND 準備 希少血液疾患のFIH計画 骨髄抑制・肝機能等の初期安全性に留意 経口想定。造血回復のバイオマーカー設定 希少だが高アンメット DBA IND Q4 2025がマイルストーン

ポイント
  • 最大カタリスト:pociredir 20 mg(2025年内)のHbF/F-cells/Hbと安全性。
  • 差別化軸:遺伝子治療が先行するSCDで、経口・広範導入性長期安全性の実証が鍵。
  • 資金余力:現金等$214.1M(2025/6/30)、ランウェイ〜2028年

開発ロードマップ
完了:2025年時点

pociredir 12 mg 解析(PIONEER)

HbF +8.6%、F-cells 67%、Hb +0.9 g/dL、安全性良好。

2025年内

pociredir 20 mg データ

ターゲット用量の確定とレジストラショナル方針の示唆へ。

2025年Q4

DBA IND 提出

受理後、FIH準備を前進。

2026年

後期試験デザイン公表/開始(想定)

pociredirのレジストラショナル設計を確定。

ポスト-2026

ピボタル→申請フェーズ

有効性・安全性の確証でBLAに向けた準備。

注目すべきカタリスト
短期(〜2025年Q4)
pociredir 20 mg データ(HbF/F-cells/Hb・安全性)/DBA IND 提出

中期(2026年)
レジストラショナル試験の設計公表・開始(想定)

長期(ポスト-2026)
ピボタル完遂 → 申請(BLA)