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【AQST】Aquestive Therapeutics カタリストとロードマップ

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【AQST】Aquestive Therapeutics カタリストとロードマップ

承認済み製品 / 現状

承認済み製品:なし(開発中)

主力候補:Anaphylm™(AQST-109|エピネフリン舌下フィルム)— アナフィラキシー等の重篤なI型アレルギー反応を対象。

補足:Libervant®(diazepam 頬粘膜フィルム, C-IV)は米国で暫定承認(Tentative Approval)へ変更となり、販売は一時停止中。

主要臨床成績
Q1 2026
Anaphylm PDUFA:2026-01-31(AdCom不要で審査継続)

Q3–Q4 2025
Anaphylm 審査進捗アップデート/上市体制・アクセス戦略の設計

Q3–Q4 2025
Libervant:米国内販売再開に向けた法的・規制面の続報

Q2 2025
NDA受理・決算で商用準備継続を確認(自販/共同販/パートナー検討)

臨床試験パイプライン
NDA 審査中
Anaphylm™(AQST-109|アナフィラキシー)

対象:アナフィラキシー等、重篤なI型アレルギー反応

作用:エピネフリン舌下フィルム(経口・非侵襲)

進捗:NDA受理(2025-06-17)。FDAがAdCom不要を通知(2025-09-04)
補助試験:温度/ pH 耐性データなどで良好な特性を確認
次読出し:PDUFA 2026-01-31(Q1 2026)

米国:Tentative Approval(販売停止中)
Libervant®(ジアゼパム頬粘膜フィルム)

対象:てんかん患者のシーザークラスター(2–5歳)

作用:頬粘膜吸収による速やかなジアゼパム送達

承認履歴:2024-04-26 承認 → 2025年に暫定承認へ変更(販売一時停止)
備考:安全性/有効性ではなく法的/技術的要因によるステータス変更
次アクション:法的対応・Payer運用の更新をフォロー

前臨床/製剤拡張
Oral/Transmucosal Film プラットフォーム

対象:既存分子の投与経路最適化案件(提携/共同販の検討含む)

作用:舌下/頬粘膜フィルム技術による曝露・携帯性・操作性の改善

進捗:Anaphylmの上市準備と並行し、次案件の評価を継続
初回データ:個別案件はIR等で随時更新

パートナーとの共同開発/共同販売のオプションを保持

パイプライン早見表
パイプライン 対象 臨床フェーズ 規制デザイン 安全性(AESI) 用法・用量 / 併用戦略 市場規模イメージ ポイント(市場評価)
Anaphylm™(エピネフリン舌下フィルム) アナフィラキシー等のI型アレルギー反応 NDA 審査中(PDUFA:Q1 2026) AdCom不要。承認後は非注射(鼻腔neffy®に次ぐ)2剤目、経口では初 エピネフリンの全身作用に伴う心血管系/血圧等のリスク管理 舌下投与・携帯性良好。温度/ pH耐性データで実用性後押し 大:重篤アレルギーの救急需要 差別化:(針なし)操作性×アクセス。価格/ルートでneffy・自己注射と競合
Libervant®(ジアゼパム頬粘膜) シーザークラスター(2–5歳) 米国:Tentative Approval(販売停止) 法的/技術的論点の整理後に再開模索 ベンゾジアゼピンの鎮静・呼吸抑制 等 頬粘膜投与。家庭/学校環境での簡便投与を志向 中:小児てんかん救急 ステータス正常化が売上回復の前提。Payer運用の明確化が鍵
製剤プラットフォーム(次案件) 経口/粘膜フィルム適合分子 前臨床/企画 共同開発・共同販の柔軟なスキーム 分子固有の安全性に依存 経口/粘膜経路での曝露最適化 中:適応拡張と提携次第 プラットフォーム価値の外部化・ロイヤリティ創出に期待

ポイント
  • 事業基盤:舌下/頬粘膜フィルムの製剤工学に強み。Anaphylmの承認でプラットフォーム価値が顕在化。
  • 市場形成:neffy®の承認・適応拡張により非注射エピネフリン市場が整備され、後発のAnaphylmが恩恵を受けやすい。
  • リスク:PDUFA結果(承認/CRL)、ラベリング・REMS、価格/アクセスでの競争。Libervantの暫定承認状態が米国売上を不透明化。

ファンドのポジション

イベントドリブン色が強く、PDUFA(Q1 2026)前後でのバイナリーを狙う機関が中心。非注射エピネフリン市場の拡大期待と、Libervantのステータス正常化の進展度合いがポジション構築の分岐点。

開発ロードマップ
完了:2025年Q2

Anaphylm NDA 受理

2025-06-17にNDA受理。温度/ pH 耐性等の補助データで実用性を補強。

完了:2025年Q3

FDA:AdCom不要を通知

2025-09-04付で諮問委員会なし。審査は通常経路で継続。

2025年Q3–Q4

商用準備・アクセス戦略の前倒し設計

販売チャネル(自販/共同販/パートナー)最適化、患者支援・流通の設計。

2026年Q1

PDUFA(2026-01-31)

承認可否・ラベリング・REMS有無を決定。承認時は初期出荷へ移行。

注目すべきカタリスト
短期(〜2025年Q4)
Anaphylm 審査進捗(IR/8-K)、上市準備の詳細、Libervant の法的・Payer続報

中期(2026年Q1)
Anaphylm PDUFA(承認可否・ラベル/REMS)

長期(2026年〜)
Anaphylm 市販後データ・アクセス拡大、プラットフォーム外部化/提携案件