24年3月の大暴落
2024年3月8日(米国時間)にALS治療薬「RELYVRIO/AMX0035」の第3相 PHOENIX 試験が主要・副次評価項目とも未達と発表され、株価は一時75–82%急落しました。
その後、4月4日に米加市場で自主的な販売中止を表明(既存患者には無償提供プログラム)。同時に人員の約70%削減などの再編を公表。のちにFDAが承認を抹消(会社の申請に基づく)。連鎖的に収益・戦略の見直しが進みました。
2025年8月27日:AMX0035(PSP)/ ORIONプログラムを中止。中間解析で有効性が示されず、OLEXも停止。重点はavexitide(PBH)P3、AMX0114(ALS)P1、AMX0035(Wolfram症候群)P2へ。
2025年8月7日:Q2’25 決算を発表。現金等$180.8M、ランウェイは〜2026年末までの見通し。avexitide P3(LUCIDITY)は2025年内に組入れ完了見込み、トップラインは2026年H1想定。
2025年7月13日:内分泌学会(ENDO 2025)でavexitide既存P2/2bの探索解析を発表。P3LUCIDITYの主要評価項目はレベル2/3低血糖イベントの減少。
2025年5月12日:AMX0035(Wolfram症候群)/ HELIOS P2でWeek48までの膵β細胞機能改善の持続を報告(Cペプチド応答)。
2025年4月30日:avexitide P3LUCIDITYの初回投与を実施(PBH)。
2025年1月21日:AMX0114(ALS向けASO)の米国P1臨床ホールド解除。4月9日にMAD含むP1(LUMINA)の最初の被験者投与を公表。FDAがFast Track指定(6月3日)。
承認済み製品:なし(開発中)
主力候補:avexitide(GLP-1受容体拮抗薬)— PBH(胃バイパス後低血糖)を対象、Phase 3(LUCIDITY)進行中。
補足:AMX0035(Wolfram症候群 Phase 2)、AMX0114(ALS向けASO Phase 1)。Relyvrio(ALS)は2024年に市場撤退済。PSP(ORION)は2025年8月に中止。
対象:胃バイパス術(RYGB)後のPost-Bariatric Hypoglycemia
作用:GLP-1受容体拮抗薬(低血糖発現を抑制)
対象:Wolfram症候群(WFS1関連)
作用:フェニル酪酸ナトリウム+タウルウルソデオキシコール酸(細胞ストレス経路調整)
対象:筋萎縮性側索硬化症(ALS)
作用:ASO(アンチセンス):calpain-2 を標的化し軸索変性経路を抑制
パイプライン | 対象 | 臨床フェーズ | 規制デザイン | 安全性(AESI) | 用法・用量 / 併用戦略 | 市場規模イメージ | ポイント(市場評価) |
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avexitide(GLP-1R拮抗) | PBH(術後低血糖;RYGB術後) | Phase 3 | 無作為化/二重盲検/プラセボ対照;主要=レベル2/3低血糖イベント減少 | 低血糖イベント監視、GI/代謝関連のAEモニタ | 皮下投与。既存GLP-1作動薬とは機序逆で併用設計も検討余地 | 中:希少だが高負担の術後合併症領域 | H1 2026 トップライン。BTDの後押しで承認経路を短縮し得る |
AMX0035 | Wolfram症候群 | Phase 2 | 希少疾患のレジ戦略(単群/外部対照 等)を検討 | 肝機能/消化器系など長期安全性 | 経口併用製剤。代謝・内分泌機能の保全を目指す | 小〜中:超希少 | β細胞機能指標の持続改善が価値ドライバー |
AMX0114(ASO) | ALS | Phase 1 | Fast Track。P1で安全性/PK/PD確立後に適応拡大/併用へ | 中枢投与(髄腔内想定)に伴う手技/神経学的AESI | 用量最適化→早期PoC(機能/バイオマーカー)探索 | 大:神経変性 | calpain-2標的という差別化機序に期待 |
AMX0035(PSP/ORION) | 進行性核上性麻痺(PSP) | 中止 | — | — | — | — | 2025年8月にプログラム停止 |
- フォーカス再定義:神経領域から代謝/内分泌(PBH)へ軸足を移し、avexitide P3を最優先。
- レジストレーション近接:PBHでPhase 3が進捗。H1 2026トップラインが会社価値の最大カタリスト。
- 資本余力:Q2’25時点で〜2026年末までのランウェイ。選択的なR&D継続(Wolfram/ALS)。
主要株主の動向は13F/13G/13Dで四半期確認。avexitide P3の登録完了/トップライン、資本政策(増資/提携)に連動した入替が想定。
AMX0114(ALS)臨床ホールド解除
その後、Q2にP1(LUMINA)で初回投与、Q2〜Q3に初期所見共有。
avexitide(PBH)P3 LUCIDITY 登録完了
サイト拡大・登録加速を経て2025年内の組入れ完了を目指す。
avexitide P3 トップライン
主要評価(低血糖イベント減少)の達成可否を判定。規制戦略を更新。
AMX0035(Wolfram)P2 長期追跡
β細胞機能の持続改善・安全性の長期評価、レジストレーション方針を検討。
avexitide P3 登録完了、AMX0114 P1の追加アップデート
avexitide P3 トップライン(承認戦略の分岐点)
PBH承認パス次第で提携/資金戦略を加速、Wolfram/ALSの進展