
Wave Life Sciences(WVE)は、RNA医薬の幅広い可能性を解き放ち、人類の健康を変革することに注力するバイオテクノロジー企業です。
Wave は、RNA編集(ADAR活性化)+ RNA干渉(siRNA)+ スプライシング調整(アンチセンス/エクソンスキップ)の “3本柱” で創薬するRNA創薬プラットフォーム企業です。
Wave の RNA 医薬プラットフォーム PRISM® は、複数のモダリティ、化学的イノベーション、人類遺伝学に基づく深い洞察を組み合わせ、希少疾患から一般的な疾患までを対象にした科学的ブレークスルーを実現します。
同社の RNA 標的化モダリティのツールキットには、編集・スプライシング・RNA干渉・アンチセンスサイレンシングが含まれており、疾患生物学を的確に捉えた候補物質を持続的に設計・開発する比類なき能力をWaveに与えています。
Wave の多角的なパイプラインには、α1アンチトリプシン欠損症、肥満、デュシェンヌ型筋ジストロフィー、ハンチントン病における臨床プログラムに加え、同社の幅広い RNA 医薬ツールキットを活用した複数の前臨床プログラムが含まれています。
「Reimagine Possible(不可能を再構想する)」という使命に突き動かされ、Wave は疾病の重荷によって人間の可能性が阻害されない世界の実現に向けた先導役を担っています。
WVE-007(肥満):INLIGHT単回投与でActivin Eが用量依存に最大85%低下(Day29)、75mgで6カ月持続。2025年Q4〜2026年H1に体組成・体重などのデータを段階開示予定(Research Day訂正版リリース)。
WVE-006(AATD):RestorAATion-2アップデート(2025/09)。200mg多回で総AAT11.9μM/M-AAT 7.2μM、400mg単回で総AAT12.8μM/M-AAT 5.3μM。400mg月1回多回投与のデータは2026年Q1予定。安全性良好。
WVE-N531(DMD):FORWARD-53の48週データを受け、2026年NDA(AA)提出方針を明示。
WVE-003(HD):H2 2025にP2/3用IND提出の会社ガイダンス/FDAがAA経路と尾状核萎縮の主要評価案に前向き。
財務:Q2 2025の売上$8.7M/純損失$50.5M/現金$208.5M/ランウェイ2027
(該当なし:全プログラム開発中)
主力パイプライン:WVE-006(AATD)、WVE-007(肥満/INHBE)、WVE-N531(DMD)、WVE-003(HD)
提携先:—
対象:α1アンチトリプシン欠損症(Pi*ZZ)
設計:GalNAc-AIMerによるRNA編集(RestorAATion-2:SAD+MAD)
2025/09のアップデートで200mg多回投与で総AAT 11.9μM/M-AAT 7.2μM、400mg単回で総AAT 12.8μM/M-AAT 5.3μMを達成。良好な忍容性。
400mg月1回の多回投与コホートのデータを2026年Q1に予定。
600mgコホート(単回→多回)も進行中。
対象:INHBE(肥満治療ターゲット)
設計:GalNAc-siRNA(INLIGHT試験:単回→多回)
2025/10のResearch Dayで単回投与1カ月後のActivin E平均低下が用量依存で最大85%(400mg)と発表。75mgでは6カ月持続を確認。安全性は概ね良好。
体組成・体重などの臨床PD/初期PoCを2025年Q4から段階的に更新、2026年H1まで追加更新予定。
対象:デュシェンヌ型筋ジストロフィー(Exon 53)
設計:FORWARD-53(オープンラベル)48週解析ポジティブ
FDAと協議の上、2026年 Accelerated Approval(NDA)提出を目標。
対象:ハンチントン病(SNP3陽性)
設計:初のアレル選択的ASO。SELECT-HDでmHTT選択低下と画像BMの相関を示唆
FDA初期フィードバックを踏まえ、H2 2025にP2/3用IND提出の計画(会社ガイダンス)。
主要評価に尾状核萎縮(画像)を用いた潜在的レジストレーショナルP2/3へ。
資金:現金$208.5M(2025/6/30)、ランウェイは2027年まで
収益:Q2 2025 売上 $8.7M(前年同期比▲56%)、純損失 $50.5M
売上減とキャッシュ消費の継続。H2 2025〜H1 2026の複数データ更新が資本政策と提携の鍵。
| パイプライン | 対象 | 臨床フェーズ | 規制デザイン | 安全性(AESI) | 用法・用量 / 併用戦略 | 市場規模イメージ | ポイント |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| WVE-006(GalNAc-RNA編集/AIMer:SERPINA1 Z) | α1-アンチトリプシン欠乏症(AATD:肺/肝) | Phase 1b/2a(RestorAATion-2:SAD+MAD) | 2025/09に人での持続的AAT回復を確立。200mg多回投与で総AAT 11.9μM/M-AAT 7.2μM、400mg単回で総AAT 12.8μM/M-AAT 5.3μM。 400mg月1回多回コホートは2026年Q1読出し予定。600mgコホート進行中。 |
核酸/GalNAcクラス:注射部位反応、肝酵素変動、軽度インフル様症状など。 これまでSAEなし・概ね良好。 |
皮下(SC)。月1回以下の低頻度投与が視野。 | 希少:AATD(高未充足) | 肺+肝の両病態を単一介入で同時に狙う初の編集薬候補。GSKにグローバルライセンス移管予定(マイル/ロイヤルティ)。 |
| WVE-N531(DMD エクソン53スキッピング/PN化学) | デュシェンヌ筋ジストロフィー(エクソン53群) | Phase 2(FORWARD-53:Q2W 10 mg/kg) | 48週データ(2025/03)でジストロフィン回復・スキップ持続。FDAはAA経路(代替エンドポイント)を確認。 2026年NDA(AA)提出方針。 |
核酸クラス:腎/肝機能、注入反応、CK変動。 48週まで概ね良好。 |
静注(IV)Q2W→曝露に応じQ4W移行の検討。 | 希少:DMD(高関心・AA検討領域) | バイオマーカーから機能指標への連続性を主張。用量間隔最適化で在宅性/負担軽減も視野。 |
| WVE-007(INHBE 標的 GalNAc-siRNA) | 肥満(体重・体組成・代謝) | Phase 1(INLIGHT:単回→多回) | Research Day(2025/10)でActivin E低下:75mg=56%/240mg=75%/400mg=85%(Day29)。75mgは6カ月持続。 体組成・体重の初期データを2025年Q4〜2026年H1に段階開示。 |
GalNAc-siRNA:肝酵素変動、注射部位反応など。 安全性は概ね良好。 |
皮下(SC)単回→多回。 年1〜2回維持投与の可能性。 GLP-1との併用/離脱後リバウンド抑制も探索余地。 |
巨大:肥満(GLP-1補完/維持療法ポテンシャル) | 脂肪選択減量+筋温存の新機序。用量依存PDが早期PoCへ接続。 |
| WVE-003(アレル選択的ASO:mHTT低下) | ハンチントン病(SNP3陽性) | Phase 2/3 計画(SELECT-HD 終了) | FDAがAA経路に前向き。主要評価に尾状核萎縮(画像BM)案。 H2 2025にP2/3 IND提出予定(会社ガイダンス)。 |
IT-ASO:頭痛/腰痛、CSF関連事象、稀に無菌性髄膜炎。 既報では概ね良好。 |
髄腔内(IT)Q12W案。 mHTT選択↓・wtHTT温存で安全域と有効性の両立を目指す。 |
希少:HD(修飾療法の本命領域) | アレル選択の臨床実証により差別化。BM(画像+体液)中心の迅速承認設計が価値ドライバー。 |
Q2 決算発表
売上減少と純損失拡大を報告。研究開発費は前年同期より増加。
FORWARD-53中間結果
WVE-N531で筋機能改善・ドストファリン増加などポジティブデータ取得。
WVE-006
RestorAATion-2 のアップデートを公表:
200mg多回投与で総AAT 11.9μM/M-AAT 7.2μM、400mg単回で総AAT 12.8μM/M-AAT 5.3μM。400mg月1回の多回投与コホート継続中。
WVE-007
Research DayでINLIGHT単回投与のターゲットエンゲージメント(Activin E 低下:75mg=56%/240mg=75%/400mg=85%[Day29]、75mgは6か月持続)を発表。
WVE-003
IND提出(Phase 2/3計画)。主要評価に尾状核萎縮(画像BM)を提案。
WVE-007
体組成・体重などの初期PoCを段階開示(単回→多回投与)。
WVE-006
400mg 月1回の多回投与コホート読出し予定。
WVE-N531
NDA(Accelerated Approval)提出予定。
WVE-007:Research Day公表済みのTEデータに続き、体組成・体重などの初期PoCを順次更新。
WVE-003:P2/3用IND提出(H2 2025)計画。
WVE-007:多回投与を含む追加PD/初期PoCの開示継続。
WVE-006:400mg 月1回 多回投与コホートの主要読出し(Q1)。
WVE-N531:NDA(AA)提出と審査進展。
RNA編集の新規プログラム臨床入り(会社ガイダンス)。
