
VTVT は、2025年9月2日に8000万ドル規模のプライベート・プレースメント(PIPE)を発表しました。
規模:8000万ドルのPIPE増資
参加者:既存(Samsara, T1D Fund等)+新規機関投資家
金融構造:普通株式+プリファンド・ワラント+追加ワラント
価格・行使条件:15.255〜15.265ドル/ユニット、行使価格22.71ドル、9.99%オーナーシップ制限あり
資金用途:cadisegliatinの第III相試験支援(トップライン2026年下半期予定)
医療分野の主要機関投資家およびT1D Fundとの間で、合計8000万ドルのPIPE(私募株式)契約を締結しました。既存投資家には Samsara BioCapital、T1D Fund およびある生命科学系機関が参加。
新規投資家には、Trails Edge Capital Partners、Invus Public Equities が参加しました。主幹事は、TD Cowen と Evercore ISI が主に取りまとめを担当。法務アドバイザーとして Dechert LLP が関与。
この資金用途は、主に第III相臨床試験「CATT1」における主要試験候補である cadisegliatin の開発継続に必要な資金として活用されます。
CATT1 第III相臨床試験のトップライン結果は2026年下半期に予定されており、資金はその完遂に不可欠なものです。
承認済み製品:なし(開発中)
主力候補:cadisegliatin(TTP399, 肝選択的GKA)— 1型糖尿病(T1D)のインスリン併用で Phase 3(CATT1) 進行中。
補足:HPP737(PDE4阻害薬:外部でP2)、TTP273(経口GLP-1:P2完了/地域ライセンス)、Nrf2/Bach1プログラム(HPP971ほか:HPP971はP1完了/腎領域は外部ライセンス)。
対象:1型糖尿病(インスリン併用)
投与:経口・肝選択的グルコキナーゼ活性化薬
対象:乾癬など(提携先主導)
所見:vTvでPhase 1完了の安全性。地域パートナーがP2を推進中。
対象:2型糖尿病
所見:Phase 2完了。中国などで地域ライセンスにより開発継続。
| パイプライン | 対象 | 臨床フェーズ | 規制デザイン | 安全性(AESI) | 用法・用量 / 併用戦略 | 市場規模イメージ | ポイント |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| cadisegliatin(TTP399, 肝選択的GKA) | 1型糖尿病(インスリン併用) | Phase 3 | BTD(2021) | 低血糖イベント(モニタ)、肝機能(ALT/AST)、脂質プロファイル | 経口 QD / 基礎・ボーラスインスリン併用を前提。SGLT2 等との併用可否は試験設計に準拠 | 大:T1Dの経口併用ニーズ | 低血糖減少・TIR/HbA1c改善シグナル。 2026年Q3–Q4 トップライン想定→登録戦略を協議。 |
| HPP737(PDE4阻害薬) | 乾癬など | Phase 2(外部) | — | 消化器症状(悪心/下痢)、体重減少、気分変調(クラス注意) | 経口 QD(用量漸増) / 外用剤・生物学的製剤との前段・併用ポジションを検討 | 中:免疫/皮膚領域 | 第1相完了済み。差別化は忍容性とアドヒアランス。 |
| TTP273(経口GLP-1) | 2型糖尿病 | Phase 2(完了) | — | 悪心/嘔吐、胆嚢関連事象、膵炎リスク(クラス注意) | 経口(QD/BID 検討) / メトホルミン・SGLT2・インスリン等との併用設計余地 | 大:T2D市場(経口GLP-1) | 地域ライセンスで継続。注射製剤対比の経口アドバンテージに期待。 |
2025年3月14日に FDA が TTP399 の臨床保留を解除し、同年8月に CATT1 の初回無作為化を実施。P3の主要評価はレベル2/3低血糖イベント頻度の低減で、A1cやTIRなど主要副次の一貫性が承認戦略のカギ。資金面は$80M PIPEで強化され、トップライン到達までのランウェイ確保に寄与。
【参考】CATT1(TTP399)試験ページ
臨床保留解除(TTP399)
FDAが臨床保留を解除。改訂プロトコルでP3運用を再開。
CATT1 初回無作為化
26週の無作為化試験が本格稼働、サイト展開・登録を加速。
組入れ加速・運用KPI更新
登録ペース、サイト立上げ、患者保持などの運用指標を四半期で開示。
トップライン(CATT1)
主要(低血糖イベント)+主要副次(A1c/TIR等)の一貫性を評価し、登録方針を確定。
申請戦略の確定
規制当局と協議し、追加試験の要否・適応文言・提出形式(優先審査等)を決定。
CATT1 の組入れ・無作為化の進捗、運用KPIのアップデート、$80M PIPE完了による資金強化と知財(結晶塩/共結晶特許, 〜2041年)。
CATT1 トップライン(低血糖イベント低減+A1c/TIRでの一貫性)。
規制当局との申請方針確定(追加P3の要否、適応表現、レビュー区分)。
