HOME > 臨床バイオ

【SPRY】ARS Pharmaceuticals カタリストとロードマップ

【記事には広告を含む場合があります】

【SPRY】ARS Pharmaceuticals カタリストとロードマップ

ハイライト

2026年Q2:じんましん(急性フレア)Phase 2b トップライン目安。

2026年Q1–Q2:欧州で EUR neffy 1mg(15–<30kg) 承認目安(EMA 審査中)。

2025年11月10日:2025年Q3 決算&neffy 商業アップデート(売上 $32.5M、うち米国 neffy 純売上 $31.3M/現金等 $288.2M、損益分岐まで運転資金の見通し)。

2025年11月10日:DTC(直販広告)で認知度が上昇(キャンペーン開始前の約20% → 2025年9月時点で 56%)。

2025年11月10日:処方医の広がり(累計 18,000+ のHCPが処方、2025年8月から +86%)。

2025年11月10日:「Get neffy on Us」開始(無料のバーチャル診療+ $0 co-pay で“受診の手間”と“コスト”を下げ、既存AAI処方/診断あり患者のスイッチを促進)。

2025年11月上旬:RWE(実臨床)更新(680人解析:アナフィラキシーの約 90% が neffy 1回投与で治療、注射製剤の既報と区別できない水準と説明)。

2025年10月:英国で EUR neffy 2mg を発売(ALK が展開、米国外で最大級のAAI市場と位置付け)

2025年10月1日:Aptar に対する反トラスト訴訟(neffy のデバイス部材供給・コストを巡る係争が表面化)。

2025年9月29日:最大 $250M の担保付タームローン(RA Capital/OMERS)締結、初回 $100M 実行。売上条件付き追加トランシェ等でコマーシャル投資を前倒し。

2025年7月18日:英国 MHRA が EURneffy を承認(針なしのアナフィラキシー緊急治療として、成人・小児(30kg以上)対象)。

株価が下げている要因 (25年10月2日時点)

・初速は出ているが、モデルほど“速く・高粗利”ではない
Q2’25は売上 $15.7M(うち米国 neffy 純売上 $12.8M)。処方は伸び、商業カバレッジも**93%**まで拡大しましたが、販管費が重く赤字継続で、強気モデルの“高回転・高利益化”にはまだ到達せず → リレーティングが一服。

・ドイツでの欧州ローンチ開始=グローバル拡大は“これから”
6/26にドイツで初発売。とはいえ、EU各国での償還と供給拡大は段階的で、短期の売上寄与は限定的 → 目先の数字に反映しにくい。

・9月初に年初来安値圏まで売り込まれた(地合い+期待の剥落)
9/5に52週安値の報道。ローンチ初期の“数字の伸び方”が強気想定に届かず、セクター地合いの弱さも重なって評価修正。

・10/1の “デバイス供給を巡る訴訟” で不確実性が上乗せ
ARSがAptar を独禁法違反で提訴(neffy の重要部材供給を巡る紛争)。供給コスト・安定性への懸念が短期の上値を抑える材料に。

販売は伸びている

Q2’25で処方は四半期末までに約+180%、商業保険のカバレッジ93%。“針なし”という製品価値は浸透し始めている一方、粗利の立ち上がりと販管費のてこ入れがまだ重い、という立ち上げ特有のフェーズです。

ここからの“株価ドライバー”

米国:処方の季節性(新学期など)に合わせたDTC施策→新規患者捕捉、再処方率の可視化。
欧州/UK:国別償還・上市国の拡大でロイヤルティ基盤を立ち上げ。
供給/法務:Aptar 係争の帰趨(代替サプライ確保含む)がマージンと供給安定性を左右。

承認済み製品 / 現状

承認済み製品:あり(neffy® 鼻噴霧アドレナリン)

主力:neffy® 2 mg(成人・小児 ≥30kg)—
米国:2024年Q3(8/9)FDA承認
EU:2024年Q3(8/22)欧州委員会(EC)承認(EURneffy®)
2025年Q2(6/26)にドイツで欧州初上市(ALK-Abelló 販売)。
UK:2025年Q3(7/18)承認(MHRA)(ALK が欧州/UK 展開)。
日本:2025年Q3(9/19)承認(ALFRESA が日本で販売予定、会社は 2025年Q4 の上市開始を想定)。

補足:neffy® 1 mg(小児 15–<30kg)
米国:2025年Q1(3/5)FDA承認
2025年Q2(5/7)米国で出荷開始(上市)
欧州は「EURneffy®」として、国別展開(ALK)の進捗に連動。

主要臨床成績
2025年Q3
売上:Total $32.5Mneffy 米国 net product revenue $31.3M

2025年Q4
日本(ALFRESA)で上市開始見込み/EU(ALK)で上市国拡大・償還前進

2025年Q3–2026年Q1
$250M ローン枠(RA Capital/OMERS)で商業展開を加速(追加トランシェは売上KPI等に連動)

2026年〜
RWE(使用性・2回目投与・安全性)と「学校/法人導入KPI」の定点開示が評価を左右

臨床試験パイプライン
承認済(市販)
neffy® 2 mg(成人・小児 ≥30kg)

対象:アナフィラキシー等の緊急時治療(米国/EU/UK/日本:承認済)

作用:エピネフリン鼻噴霧(針なし・迅速送達)

進捗:米国で処方・償還の拡大を継続。EU は 2025年Q2 ドイツ初上市を起点に国別拡張、UK は承認取得。日本は 2025年Q4 上市開始を想定。
安全性/ラベル:承認審査で有効性・安全性プロファイル確認済(ラベリング準拠)。
次の焦点:米国:RWE とアクセス拡大(学校/法人/救急)。海外:上市国・償還の積み上げ。

承認済(市販)
neffy® 1 mg(小児 15–<30kg)

対象:小児のアナフィラキシー等(米国:承認済・上市済)

作用:エピネフリン鼻噴霧(小児用用量)

進捗:2025年Q1(3/5) FDA 承認 → 2025年Q2(5/7) 米国で出荷開始。
普及施策:neffy inSchools(学校向け無償提供)など、低年齢層の「携行・実装」を後押し。
次読出し:小児集団の RWE(学校/家庭での使用性)と償還の深掘り。

ライフサイクル / 実運用
RWE・アクセス拡大(米国/EU/UK/日本)

対象:学校・公共施設・法人導入、保険償還拡充、地域展開

作用:「針なし」デバイスの即時使用率向上を狙う実装

進捗:DTC/学校/医療機関での認知・導入を拡大(RWE が“売上曲線の傾き”を決める)。
資金:RA Capital/OMERS の $250M ローン枠(初回ドローあり)でコマーシャルを前倒し。
サプライ:デバイス部材の集中リスク低減(係争・セカンドソース化の進捗が注目点)。

RWE と償還(+ 供給安定化)が中期の評価ドライバー

パイプライン早見表
パイプライン 対象 臨床フェーズ 規制デザイン 安全性(AESI) 用法・用量 / 併用戦略 市場規模イメージ ポイント(市場評価)
neffy® 2 mg(鼻噴霧アドレナリン) 成人・小児(≥30kg)のアナフィラキシー等 承認済(米/EU/UK/日本)/市販後 RWE 収集中 米:2024年Q3承認/EU:2024年Q3承認(EURneffy)/UK:2025年Q3承認/日本:2025年Q3承認 承認時に評価済(ラベリング準拠)。鼻疾患・吸収変動、心血管系リスク等は注意喚起に従い運用 単回噴霧(必要時反復)。学校・公共施設・法人導入で実装率を上げる 大:AAI(自己注射)からのスイッチ潜在 “針なし”の利便性で即時使用率向上→RWE/償還/供給が株価ドライバー
neffy® 1 mg(鼻噴霧アドレナリン) 小児(15–<30kg)のアナフィラキシー等 承認済(米)/市販後 RWE 収集中 米:2025年Q1承認 → 2025年Q2上市 小児用量の安全性を継続モニター(ラベル準拠) 家庭・学校での携行性と反復投与の実行率を改善 中〜大:小児領域での未充足 小児適応の普及が「学校シーズン」需要を底上げ
RWE / アクセス拡大(米/EU/UK/日本) 実臨床(学校・企業・公共インフラ) 市販後データ蓄積フェーズ 国別償還・ガイダンス整備/海外はパートナー(ALK/ALFRESA)主導で展開 重篤有害事象の監視(市販後) 普及策(neffy inSchools 等)、パートナーと共同展開 中〜大:地域拡大に連動 償還×RWE×供給安定化が売上曲線の傾きを決定/ローン枠で販促を前倒し

ポイント
  • グローバル展開:米国直販+欧州/UK(ALK)+日本(ALFRESA)の三極展開へ。
  • 資本構成:RA Capital/OMERS の $250M ローンで米国コマーシャルを強化(追加トランシェはKPI連動)。
  • 実装の勝負:「学校・法人・公共」への導入と、RWE(即時使用・2回目投与など)が評価を牽引。
  • 供給(重要):デバイス/部材の集中リスク低減(係争・セカンドソース化)が中期の注目点。

開発ロードマップ
完了:2024年Q3

neffy® 2 mg 米FDA承認

成人・小児(≥30kg)を対象に米国で承認取得(初の鼻噴霧エピネフリン)。

完了:2024年Q3

EU(EURneffy®)欧州委員会承認

欧州での展開基盤を確立(販売は ALK が主導)。

完了:2025年Q1

neffy® 1 mg 米FDA承認(小児 15–<30kg)

小児の針なしエピネフリン選択肢を拡大。

完了:2025年Q2

neffy® 1 mg 米国で上市(出荷開始)/ドイツで欧州初上市

米国の小児用量が商用化。欧州は独ローンチを起点に国別拡張へ。

完了:2025年Q3

UK 承認/日本 承認/$250M ローン枠

海外拡張を加速。資金面ではローンでコマーシャルを前倒し。

2025年Q4

日本で上市開始見込み(ALFRESA)/RWE・アクセスの可視化

国別償還・導入KPIと RWE の開示が、評価の中心に。

注目すべきカタリスト
短期(〜2025年Q4)
日本上市開始、EU/UK 上市国の増加、米国での処方・償還の伸び、供給安定化の進捗

中期(2026年)
RWE(使用性・2回目投与など)初期データの定点開示、学校/法人導入KPI、追加トランシェ条件の達成状況

長期(2026年〜)
海外(EU/UK/日本)での償還と売上の立ち上がり、供給の複線化が完了すればマージン/成長性の再評価