HOME > 臨床バイオ

【RLAY】Relay Therapeutics カタリストとロードマップ

【記事には広告を含む場合があります】

【RLAY】Relay Therapeutics カタリストとロードマップ

ハイライト

2026年3月16日:zovegalisib(RLY-2608)+fulvestrantPhase 3用量(400mg BID fed)データをESMO TAT 2026で発表。mPFS 11.1カ月ORR 43%(15/35)2Lの測定可能病変患者では ORR 52%(11/21)を示した。

2026年3月16日:同データで、kinase domain / non-kinase domain 変異の双方でmPFSが近似(11.2カ月 / 11.0カ月)。PIK3CA変異全般にまたがる活性が示唆された。

2026年3月16日:安全性は引き続き良好。高血糖の大半はGrade 1で、Grade 4-5の高血糖はなしTRAEによる中止は4例にとどまった。

2026年2月3日:zovegalisib+fulvestrantが、CDK4/6阻害薬治療後のPIK3CA変異HR+/HER2-進行乳がんFDA Breakthrough Therapy Designation(BTD)を取得。

2026年2月26日:会社は2026年中に、triplet臨床データfrontline Phase 3計画を開示予定と案内。

2026年2月26日:PIK3CA-driven vascular anomaliesを対象とするReInspire試験初期臨床データを2026年上期に開示予定。小児コホートは想定より早い登録進捗を受け、前倒しで開始。

2026年2月26日:2025年12月末の現金・現金同等物・投資は $554.5M。会社見通しでは2029年までのランウェイを想定。

2025年1月7日:GenentechとのGDC-1971(migoprotafib)契約が終了。以後、追加マイルストン等の受領権はなし。

承認済み製品 / 現状

承認済み製品:なし(開発中)

主力候補:zovegalisib(RLY-2608、PI3Kα “pan-mutant & isoform-selective”・経口アロステリック)— HR+/HER2− の PIK3CA変異乳がんを対象に、Phase 3 ReDiscover-2(NCT06982521)が進行中です。

試験の位置づけ:ReDiscover-2 は、zovegalisib+fulvestrantcapivasertib+fulvestrant と比較する、グローバル・無作為化・オープンラベルのPhase 3。目標症例数は540例で、Phase 3用量は400mg BID fedです。

規制面:zovegalisib+fulvestrant は、ReDiscover-2の対象集団に対してFDA Breakthrough Therapy Designationを取得しました。

適応拡張:zovegalisib は、PIK3CA-driven vascular anomalies(PROS等)でもReInspire試験として開発中です。会社は2026年上期の初期データ開示を予定しています。

その他パイプライン:RLY-8161(NRAS選択的阻害薬)と、Fabry disease向け非阻害性αGalシャペロンは現時点で前臨床段階です。

導出・整理済み資産:lirafugratinib(RLY-4008, FGFR2)Elevarへ導出済み。GDC-1971 / migoprotafib(SHP2)はGenentech契約終了により、Relayの継続開発対象から外れています。

主要臨床成績
11.1カ月
zovegalisib+fulvestrant(400mg BID fed)のmPFS

43%
ORR(測定可能病変患者、15/35)

BTD
乳がんReDiscover-2対象集団でFDA Breakthrough Therapy指定

$554.5M
2025/12/31 現金等 / ランウェイは2029年見込み

臨床試験パイプライン
Phase 3
zovegalisib(RLY-2608)+fulvestrant

対象:CDK4/6阻害薬治療歴のある HR+/HER2−・PIK3CA変異 進行/再発乳がん

作用:PI3Kα pan-mutant & isoform-selective(WT PI3Kα抑制を抑え、忍容性改善を狙う設計)

試験名:ReDiscover-2(NCT06982521)
比較対照:capivasertib+fulvestrant
規模:n=540、グローバル・無作為化・オープンラベル
P3用量:400mg BID fed
直近データ:mPFS 11.1カ月 / ORR 43%(P3用量のPhase 1/2データ)
次の焦点:2026年のtripletデータ、frontline Phase 3計画、P3進捗

Phase 1/2
zovegalisib(PIK3CA-driven vascular anomalies)

対象:PROS などの PIK3CA-driven vascular anomalies(成人・小児)

位置づけ:ReInspire 試験で開発中。会社ガイダンスでは、2026年上期に初期臨床データを開示予定。

進捗:登録継続中、小児コホートは前倒しで開始
開示見込み:約20例での初期データ開示を予定
狙い:慢性投与時の安全性・忍容性・症状/画像改善の初期シグナル確認

希少疾患側のPoCが重要

Phase 1/2(継続)
zovegalisib+fulvestrant+CDK薬(triplet)

対象:HR+/HER2−・PIK3CA変異 乳がん

目的:frontline Phase 3に向けた最適tripletレジメン選定

進行中:atirmociclib / ribociclib / palbociclib を組み合わせたコホート
次読出し:2026年にtriplet臨床データとfrontline P3計画の更新予定

パイプライン早見表
パイプライン 対象 臨床フェーズ 規制デザイン 安全性(AESI) 用法・用量 / 併用戦略 市場規模イメージ ポイント(市場評価)
zovegalisib(RLY-2608) HR+/HER2−・PIK3CA変異 乳がん Phase 3 ReDiscover-2(zovegalisib+fulvestrant vs capivasertib+fulvestrant)
BTD取得済み
高血糖・発疹などPI3Kクラス事象の低減が差別化ポイント。P3用量データでは高血糖の大半がGrade 1、Grade 4-5高血糖なし 400mg BID fed+fulvestrant P3本体に加え、tripletとfrontline戦略まで走っているのが強み
zovegalisib(vascular anomalies) PROS等のPIK3CA-driven vascular anomalies Phase 1/2 ReInspire 試験、初期データは2026年上期予定 慢性投与前提で代謝・皮膚・肝機能などを確認 経口単剤中心 乳がん以外の価値源泉。希少疾患PoCがつけば評価レバレッジが大きい
lirafugratinib(RLY-4008) FGFR2-driven CCA / FGFR2-altered solid tumors 導出後 Elevarが開発・商業化を主導 FGFRクラス事象管理 経口 Relay本体は非中核化。マイルストン+ロイヤルティの経済性を保持
RLY-8161 NRAS変異固形がん 前臨床 前IND段階 RAS/MAPK軸の安全性・選択性が評価点 経口想定 NRAS選択性の実証がカギ
非阻害性αGalシャペロン Fabry disease 前臨床 前IND段階 慢性投与での安全性評価 単剤またはERT併用の可能性 “非阻害性”で既存シャペロンとの差別化を狙う
ポイント
  • Relayの中核は完全に zovegalisib 中心です。乳がんのPhase 3、triplet、frontline計画、vascular anomalies と、1本の資産で複数の価値ドライバーを持つ構図です。
  • 2026年3月のESMO TATデータで、Phase 3用量でも efficacy / tolerability が維持されることを示した点は重要です。特に mPFS 11.1カ月 と安全性プロファイルは、Phase 3継続の根拠を補強しました。
  • BTD取得により、乳がんでの開発・審査面のサポート強化が期待されます。
  • ReInspire初期データが2026年上期予定で、ここが乳がん以外の追加アップサイドを測る重要なカタリストです。
  • 財務面は強いです。2025年末現金等 $554.5M、会社見通しで2029年までのランウェイがあります。
  • 非中核資産の整理も進んでいます。lirafugratinib はElevarへ導出済み、GenentechのGDC-1971契約は終了しており、Relay本体は zovegalisib により集中しています。
開発ロードマップ
完了:2025年Q2〜mid-2025

ReDiscover-2 開始

zovegalisib+fulvestrant のPhase 3が始動。対照は capivasertib+fulvestrant。

2026年2月

BTD取得

CDK4/6阻害薬治療後のPIK3CA変異HR+/HER2-進行乳がんで Breakthrough Therapy Designation を取得。

2026年3月

ESMO TAT 2026

Phase 3用量(400mg BID fed)の臨床データを開示。mPFS 11.1カ月、ORR 43%。

2026年上期

ReInspire 初期データ

PIK3CA-driven vascular anomalies における初期臨床データ開示予定。

2026年

tripletデータ / frontline Phase 3計画

atirmociclib、ribociclib、palbociclib併用を含むtripletデータと、frontline P3方針の更新が注目点。

注目すべきカタリスト
短期(2026年上期)
ReInspire の初期データ開示

中期(2026年)
triplet臨床データ、frontline Phase 3計画、ReDiscover-2 の進捗アップデート

長期(2026年後半〜)
ReDiscover-2 のイベント蓄積、主要読出し時期の具体化、前臨床パイプラインのIND前進展