
2026年2月17日:$10.5M の登録型ダイレクト・オファリングを発表(普通株+プレファンド・ワラント)1株当たり3.90ドル。運転資金確保で AA(円形脱毛症) 開発を継続。
2026年2月25日:Oppenheimer 36th Annual Healthcare Life Sciences Conference(fireside chat)に参加予定。
2025年12月1日:補体阻害薬 ADX-097 を Akebia に売却(Upfront+近接マイルストン合計 $12M、最大 $592M マイルストン+ロイヤルティ)。AA(円形脱毛症)に集中し、資金効率を改善。
2025年10月21日:AA(SIGNAL-AA Part B) の登録完了(4週ロード:200mg weekly×4 → 200mg隔週、33名、36週投与+52週フォロー)。topline は mid-2026(2026年中頃)見込み。
2025年3月8日:AAD 2025で SIGNAL-AA Part A データを提示(Week24でプラセボに対し有意差、投与終了後も改善が続く“durable/remittive”の示唆)。
2024年12月10日:SIGNAL-AD(アトピー性皮膚炎) の開発は停止し、AA(SIGNAL-AA)を拡張・追加登録して前進する方針を提示。
2024年7月9日:アトピー性皮膚炎(SIGNAL-AD Phase 2) の登録完了を発表(当時:2024年Q4 topline 予定)。
1. 暴落の主因(2024年12月10–11日)
引き金は bempikibart の Phase 2a アップデートで、アトピー性皮膚炎(SIGNAL-AD):Part Aに“良さげな所見”があった一方、Part Bが主要評価項目を達成できず(会社自身が「主要評価項目未達」と明記)。
報道では「プラセボ反応が高く、EASIの改善率が治療群とほぼ同等」など、見栄えが悪い形で伝わりました。円形脱毛症(SIGNAL-AA):同タイミングのAAデータも、マーケット/アナリストから “messy(解釈が難しい/すっきりしない)” と評され、複数の目線が同時に悪化(ADは未達、AAもストレートな勝ちではない)→ 一気にリスクオフ、という流れです。
なので「11月に何があった?」への答えを厳密に言うと、11月(11/7頃)は「12月にAD/AAのトップラインが出る」という会社アップデートが中心で、暴落の直接要因ではありません。
2. その後「パイプラインの臨床フェーズ進行で株価が戻った?」について
“だいたいそういう側面もある” けど、戻りの主因は「フェーズが進んだ」より、①フォーカスの明確化+②資金繰り/ランウェイ改善+③次のAA読み出しへの期待」の比重が大きいです。
実際の流れはこんな感じ:
2025/2:会社がリストラ/戦略転換を発表し、AA(bempikibart)集中へ。腎/補体の ADX-097の試験は中止して「選択と集中」。
2025/4:AAで Fast Track を取得(規制コミュニケーションが進めやすい材料)。
2025/10:AA Part Bの登録完了(“次の読み出しまで前に進んだ”が見えるイベント)。
2025/12:ADX-097をAkebiaへ売却(近接支払い合計$12M+最大$592Mマイルストン等)で、現金面と集中戦略がさらにクリアに。
つまり、株価が戻る局面があるとしたら
「ADでコケた → AA一本に腹を括る → 規制/資金面の見通しを整える → mid-2026のAAトップライン待ち」この “投資家が持ちやすい形に整っていった” ストーリーが大きい、という理解が近いです。
承認済み製品:なし(開発中)
主力候補:bempikibart(旧 ADX-914|抗IL-7Rα抗体)— 円形脱毛症(AA)を主軸に開発(SIGNAL-AA)。
補足:補体領域は ADX-097 を売却し、プラットフォームは保持(例:ADX-096 など前臨床資産)。
対象:円形脱毛症(Alopecia areata)
作用:抗IL-7Rα(IL-7/TSLP経路をブロックし免疫の再バランスを狙う)
対象:アトピー性皮膚炎(Atopic dermatitis)
作用:抗IL-7Rα(免疫調節)
対象:腎疾患領域(補体介在疾患)
作用:組織標的型の補体調節(tissue-targeted complement)
| パイプライン | 対象 | 臨床フェーズ | 規制デザイン | 安全性(AESI) | 用法・用量 / 併用戦略 | 市場規模イメージ | ポイント(市場評価) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| bempikibart(抗IL-7Rα) | 円形脱毛症(AA) | Phase 2a | Part A(RCT/PoC)→ Part B(用量最適化・支持データ)→ pivotal判断 | 免疫調節に伴う感染症、注射関連反応などを重点監視(クラス一般) | Part B:200mg weekly×4(ロード)→ 200mg隔週。まず単剤で確度上げ→将来は併用探索余地 | 中〜大:自己免疫皮膚科(JAK等競合あり) | 論点は「durable/remittive」が再現するか。 次の大きな読出し:2026年Q2〜Q3 |
| bempikibart(抗IL-7Rα) | アトピー性皮膚炎(AD) | Phase 2 | 登録完了(2024年7月開示)。当時:2024年Q4 topline予定 | 免疫調節に伴う感染症、注射関連反応など | 皮膚科適応での単剤有効性・用量の妥当性を評価 | 大:皮膚科炎症 | 現状はAAへ集中のため、株価ドライバーはAA優先 |
| ADX-097(抗C3d–Factor H 融合mAb) | 腎疾患領域(補体介在疾患) | 売却済み(元 Phase 2) | Akebiaへ売却(契約上はMS/ロイヤルティで回収を狙う) | 補体抑制に伴う感染症リスク等(一般論) | — | — | 資本効率を改善し、AAへ集中。加えて将来MS/ロイヤルティのオプション価値。 |
| 補体プラットフォーム(例:ADX-096) | 眼科など補体関連(想定) | 前臨床 | 組織標的型補体阻害の設計思想を継続 | 適応・投与部位に応じてAESIは変動(感染症等) | 資産の優先順位はAA次第で再評価 | 中:適応次第 | 「残るオプション」。現状は評価の中心ではない |
一本足の論点が明確:現在の株価ドライバーは AA(SIGNAL-AA Part B)。会社ガイダンスは topline=2026年中頃(mid-2026)で、結果次第で pivotal移行(次段階試験)の判断が進む。
“durable/remittive”が差別化軸:投与終了後も改善が続く示唆(Part A)が強みの主張点。Part Bで 同様の持続性が再現できるかが最大の評価ポイント。
資本政策:ADX-097売却で非中核資産を整理し、AAに集中(近接支払い:$7M受領済+6か月で$3M+(マイルストン達成or 2026年末)$2M)。加えて 2026年2月の$10.5M登録型ダイレクト・オファリングで資金を上積みし、運転資金は 「into 2027(2027年まで)」のレンジで確保する説明(=従来の“2027年Q3〜Q4”より表現は短め・保守的にアップデート)。
規制:AAで FDA Fast Track 指定(開発・審査のコミュニケーション強化)。
主要ファンドのポジションからの考察を加えて
SIGNAL-AD(Phase 2)登録完了
アトピー性皮膚炎での登録完了を発表(当時の計画では 2024年Q4 topline)。
AAD 2025:SIGNAL-AA Part A データ提示
Week24でプラセボに対する有意差、投与終了後も改善が続く示唆(durable/remittive)を共有。
SIGNAL-AA Part B(Phase 2a)実施
4週ロード→隔週維持の用量設計で支持データを獲得し、pivotal移行判断に繋げる。
ADX-097 売却(資金と集中の確保)
Akebiaへ売却し、AAへの集中と資本効率を改善。運転資金は 2027年Q3〜Q4 目処。
投資家向けカンファレンス登壇(Oppenheimer)
Oppenheimer 36th Annual Healthcare Life Sciences Conference(fireside chat)に参加予定。
SIGNAL-AA Part B(Phase 2a)Topline
AA(円形脱毛症)での Part B topline 結果を mid-2026 に見込み(33名、36週投与+52週フォローの設計)。
ADX-097 売却に伴う近接マイルストン受領($3M)
Akebia への ADX-097 売却条件として、署名時 $7M に加え「6か月記念」で $3M の支払いが設定(合計 $12M の一部)。
ADX-097 売却に伴う追加支払い($2M)
契約条件として、$2M は「マイルストン達成時」または「2026年末まで」に支払われる条項。
SIGNAL-AA Part A OLE(長期フォロー)継続アップデート
Part A 参加者の OLE(Open-Label Extension)は投与継続中。長期有効性・安全性の追加データは、会社アップデート等で随時開示される可能性。
ピボタル試験への移行判断/準備
Part B は結果レビュー後にピボタル試験へ進むことを意図した設計。topline を踏まえ、規制当局協議〜次段階試験(開始・準備)に進むかが大きな分岐点。
AA集中の体制整備(ADX-097売却)、SIGNAL-AA Part B の進捗アップデート
SIGNAL-AA Part B topline(用量最適化・支持データ)→ pivotal移行判断
pivotal(登録)試験の設計確定・開始、規制当局との対話(Fast Track活用)
