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【NXTC】NextCure カタリストとロードマップ

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【NXTC】NextCure カタリストとロードマップ

ハイライト

2025年10月16日:SIM0505(CDH6 ADC)の米国登録を中用量レベルから開始(中国の用量漸増に連動)。グローバル迅速PoCを志向。
2025年10月上旬:LNCB74(B7-H4 ADC)バックフィル開始方針を更新(腫瘍別拡大の準備)。
2025年4月:NC410(LAIR-2 Fc)、未治療転移性膵がんでmFOLFIRINOX+ニボルマブ(±イピ)併用のP2を開始(目標N=20、安全性中心)。
2025年1月:LNCB74米国P1で初回投与を実施、用量漸増を継続。
2024–2025年:事業再編によりADC(B7-H4 / CDH6)とLAIR軸(NC410/NC525)に集中。2025/6/30時点の現金等$35.3M、会社計画で2026年中頃までのランウェイ見込み。

承認済み製品 / 現状

承認済み製品:なし(開発中)

主力候補:LNCB74(B7-H4 ADC)— 複数固形がんの適応探索。

補足:SIM0505(CDH6 ADC;中米共同)、NC410(LAIR-2 Fc;膵がん併用P2)、NC525(LAIR-1 agonist;AML P1)。

主要臨床成績
Q4 2025
LNCB74 バックフィル開始(腫瘍別拡大)

Q4 2025
SIM0505 米国登録の進捗アップデート(中用量)

Q1–Q2 2026
LNCB74 初期有効性スナップショット(ORR/DoR)

Q2–Q3 2026
SIM0505 RP2D候補決定 → 適応別拡大判断

Q2–Q3 2026
NC410 膵がん併用P2の安全性集計/初期有効性所見

〜Q2 2026
運転資金の目処(2025/6/30開示:2026年中頃まで)

臨床試験パイプライン
Phase 1
LNCB74(B7-H4 ADC / 固形がん)

対象:複数固形腫瘍(B7-H4発現)

作用:抗B7-H4抗体–MMAE(想定)ADC(DAR最適化/リンカー工夫)

進捗:2025年1月 初回投与。用量漸増→Q4 2025 バックフィル開始
安全性/PD:毒性プロファイルと持続性(曝露)を重視して最適化中
次読出し:Q1–Q2 2026 初期有効性スナップショット

Phase 1
SIM0505(CDH6 ADC / 固形がん)

対象:卵巣・腎・肺などCDH6発現固形腫瘍

作用:抗CDH6抗体–TOPO1系ペイロードADC(Simcere Zaimingと共同)

進捗:中国で漸増進行中。2025年10月 米国で中用量から組み入れ開始
設計:中米のデータを束ねて迅速PoCを狙う国際運用
次読出し:Q2–Q3 2026 RP2D決定 → 適応別拡大へ

Phase 2(併用)
NC410(LAIR-2 Fc / 膵がん併用)

対象:未治療転移性膵がん

作用:LAIR-1/コラーゲン軸の免疫抑制解除(デコイ)

進捗:2025年4月 開始。mFOLFIRINOX+ニボ(±イピ)と併用
主要項目:安全性/新規毒性(N≈20)
次読出し:Q2–Q3 2026 安全性集計と初期ORR/DCR所見

免疫抵抗性腫瘍におけるマトリクス解除の検証

Phase 1
NC525(LAIR-1 agonist / AML)

対象:急性骨髄性白血病(AML)

作用:LAIR-1アゴニズムによりLSC選択的死亡を誘導、正常造血は温存

進捗:P1継続(用量関連安全性・推奨用量探索)
方針:会社の運用フォーカスはADC/NC410へシフト
次読出し:Q3–Q4 2026 拡大の可否判断(単剤/低強度化療併用仮説)

パイプライン早見表
パイプライン 対象 臨床フェーズ 規制デザイン 安全性(AESI) 用法・用量 / 併用戦略 市場規模イメージ ポイント(市場評価)
LNCB74(B7-H4 ADC) 複数固形がん(B7-H4発現) Phase 1 用量漸増 → Q4 2025 バックフィル開始 ADCクラス留意:末梢神経障害、血液学的、肝酵素、消化器 q3–4週投与を想定。腫瘍別に拡大、将来的な併用余地を探索 大(婦人科/泌尿器/肺 など) 差別化は毒性/持続性/患者選択。
Q1–Q2 2026 初期有効性が評価分岐点
SIM0505(CDH6 ADC) 卵巣・腎・肺 など Phase 1 中国で漸増、2025年10月から米国中用量登録 TOPO1系AESI:骨髄抑制、消化器、肝機能 国際一体型で迅速PoC狙い。適応別に早期拡大を計画 中〜大(CDH6高発現集団次第) Q2–Q3 2026 RP2D決定 → 価値顕在化の初動
NC410(LAIR-2 Fc) 未治療転移性膵がん(併用) Phase 2 小規模P2(N≈20)で安全性中心、IO+化学療法併用 化学療法/IO由来含む複合毒性をモニタ mFOLFIRINOX+ニボ(±イピ)。マトリクス解除の概念実証 大(高未充足) Q2–Q3 2026 の所見次第で拡大判断
NC525(LAIR-1 agonist) AML(LSC志向) Phase 1 SAD/MAD → 推奨用量決定 造血系/感染症管理に留意 単剤→低強度化療など併用検討 中(差別化は長期転帰) Q3–Q4 2026 拡大可否が次の分岐

ポイント
  • 開発集中の明確化:ADC二本柱(B7-H4 / CDH6)+LAIR軸(膵がん/AML)にフォーカス。
  • データ主導の価値創出:LNCB74のQ1–Q2 2026初期有効性、SIM0505のQ2–Q3 2026RP2D決定が評価の山。
  • 資金繰りの転換点:ランウェイは2026年中頃目安。PoCの質とタイミングが資金調達コストを左右。

ファンドのポジション

主要ファンドのポジションからの考察を加えて

開発ロードマップ
完了:Q1 2025

LNCB74 Phase 1 初回投与

米国で用量漸増入り。曝露・安全性のベースライン確立。

Q2–Q3 2025

LNCB74 漸増継続 → バックフィル準備

腫瘍別の拡大設計を固め、症例積み上げへ。

Q4 2025

SIM0505 米国中用量登録 / LNCB74 バックフィル開始

中米の二極運用でPoC加速、B7-H4は適応別に症例集積。

Q1–Q2 2026

LNCB74 初期有効性所見

ORR/DoRのスナップショットを共有、RP2D/拡大条件を最終化。

Q2–Q3 2026

NC410 膵がん併用P2 安全性集計

初期ORR/DCR所見を踏まえ、拡大や追加アームを判断。

Q2–Q3 2026

SIM0505 RP2D決定 → 拡大

適応別に拡大コホートを展開、早期PoCの確立を図る。

注目すべきカタリスト
短期(〜Q4 2025)
LNCB74 バックフィル始動、SIM0505 米国中用量登録の進捗アップデート

中期(Q1–Q2 2026)
LNCB74 初期有効性スナップショット、NC410 膵がん併用の安全性集計・初期ORR/DCR

長期(Q2–Q3 2026〜)
SIM0505 RP2D決定→適応別拡大、NC525 拡大可否判断