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【NRIX】Nurix Therapeutics カタリストとロードマップ

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ハイライト

2025年10月22日:CLL向けNX-5948(bexobrutideg)ピボタル試験「DAYBreak」始動を発表。登録開始。

2025年9月:ESMO 2025NX-1607(CBL-B阻害、経口IO)単剤活性シグナルをアップデート。

2025年8月:FY2025 Q3決算・事業アップデートを公表(NX-5948のレジストレーション計画継続、NX-2127 1b拡大)。

2025年6月:FY2025 Q2アップデート(NX-5948 1b継続・適応拡大、NX-1607 併用コホート運用)。

2025年1月13日:年初方針として、2025年内のNX-5948ピボタル開始2026年上期のP3移行を外部説明。

承認済み製品 / 現状

承認済み製品:なし(開発中)

主力候補:NX-5948(BTKデグレーダー、経口・脳移行性)— CLLを中心にB細胞腫瘍へ拡張中。

補足:NX-2127(CRBNリクルーター系BTKデグレーダー/血液腫瘍)、NX-1607(CBL-B阻害/固形がん・リンパ腫)。

主要臨床成績
Q4 2025
NX-5948 ピボタル(DAYBreak)登録進捗アップデート

Q1 2026
NX-5948 ピボタル継続(登録拡大・サイト追加)

Q2 2026
NX-5948 CLLでのP3(確認試験)開始計画

Q4 2025
NX-1607 単剤/併用コホートの追加データ目安

臨床試験パイプライン
Phase 1b → ピボタル
NX-5948(BTKデグレーダー)

対象:CLL(中心)/WM、MCL、CNSリンパ腫などB細胞腫瘍へ拡張

作用:BTKを選択的に分解(経口・脳移行性)

進捗:1b拡大で安全性・用量最適化 → Q4 2025 ピボタル「DAYBreak」登録開始
安全性/PD:長期投与の忍容性とBTK分解のPD活性を確認
次読出し:登録状況アップデート(Q4 2025)、Q2 2026 P3計画

Phase 1a/1b
NX-2127(CRBNリクルーター系BTKデグレーダー)

対象:再発/難治性B細胞悪性腫瘍(DLBCL など)

作用:CRBNを介してBTK等を分解

進捗:1b拡大コホートを運用中(供給体制是正後に再加速)
設計:用量選定・適応探索を継続、追加登録へ
次読出し:学会/IRで適宜更新(2025–2026)

Phase 1(単剤/併用)
NX-1607(CBL-B阻害)

対象:固形がん・リンパ腫(単剤)+パクリタキセル併用コホート

作用:免疫細胞内のCBL-Bを阻害しT細胞活性化を促進

進捗:単剤で疾患安定等のシグナル、併用で拡大中
初期成績:ESMO 2025で単剤活性の外部要約(DCR~約50%)
次読出し:Q4 2025 以降の学会/IRで追補データ想定

追加コホートでPoCを強化

パイプライン早見表
パイプライン 対象 臨床フェーズ 規制デザイン 安全性(AESI) 用法・用量 / 併用戦略 市場規模イメージ ポイント(市場評価)
NX-5948(BTKデグレーダー) CLL(中心)/WM・MCL・CNSリンパ腫 等 Phase 1b → ピボタル(Q4 2025開始) 適応別拡大→登録試験(DAYBreak) クラス留意:感染/血液学的事象・肝酵素等を監視 経口単剤中心。将来は既存経路薬との併用探索 大:血液腫瘍(CLLほか) 耐性BTK領域で差別化(脳移行性を含む)。
登録状況の継続開示に注目
NX-2127(CRBN系BTKデグレーダー) B細胞悪性腫瘍(DLBCL等) Phase 1a/1b(拡大中) 用量最適化→適応探索 免疫・血液学的事象、肝酵素等を監視 経口単剤→将来的併用最適化 中〜大:血液腫瘍 CRBNを介した多標的分解のポテンシャル
NX-1607(CBL-B阻害) 固形がん・リンパ腫 Phase 1(単剤/併用) SAD/MAD→拡大コホート、併用PoC探索 免疫関連事象、感染、肝酵素等を監視 経口単剤→化学療法との併用拡張 大:オンコロジー主要領域 ファーストインクラスの可能性、ESMO後の追補に注目

ポイント
  • BTKデグレーダーを軸にレジストレーションへ:NX-5948がピボタル入り、耐性CLLの大市場で差別化を狙う。
  • パイプライン分散:血液(NX-5948/2127)と固形・免疫(NX-1607)でバランス。
  • 実行力:学会データの継続発信と登録推進でマイルストン創出の可視化。

ファンドのポジション

主要ファンドのポジションからの考察を加えて

開発ロードマップ
完了:Q2 2025

NX-5948 Phase 1b 拡大の進展

安全性・PD・初期有効性の土台を整備、適応拡大を継続。

完了:Q3 2025

NX-1607 ESMO 2025 単剤アップデート

疾患安定などの活性シグナルを外部で共有、併用拡大へ。

Q4 2025

NX-5948 ピボタル(DAYBreak)登録

CLLでの登録試験を開始、サイト追加と組入れ加速を図る。

Q1 2026

NX-5948 ピボタル継続

登録・安全性監視・運用の最適化を継続。

Q2 2026〜

NX-5948 CLLでのP3(確認試験)開始計画

無作為化確認試験の立ち上げフェーズへ移行。

注目すべきカタリスト
短期(〜Q4 2025)
NX-5948 ピボタル登録状況の更新、NX-1607 追補データ

中期(Q1–Q2 2026)
NX-5948 ピボタル継続とP3準備、NX-2127 1b拡大アップデート

長期(2026年〜)
NX-5948 のP3始動、NX-1607の併用データ拡充