HOME > 臨床バイオ

【NCNA】NuCana カタリストとロードマップ

【記事には広告を含む場合があります】

ハイライト

2025年10月18日:NUC-7738 × PD-1 阻害剤の相乗効果を、患者由来オルガノイド+自家TILで実証(ESMO 2025)。腫瘍のRNA代謝・TME変調を通じて免疫応答を促進するMoAを補強。
2025年10月14日:NUC-3373 × ペムブロリズマブで重前治療患者の持続PR/長期PFSを更新(例:メラノーマ PFS 23か月、尿路上皮がんで病変100%縮小例)。並行して免疫原性の前臨床データを公表。
2025年8〜9月:Nasdaqコムプライアンス回復Q2’25決算を開示、開発優先順位(NUC-7738/NUC-3373)を再確認。

承認済み製品 / 現状

承認済み製品:なし(開発中)

主力候補:NUC-7738(3′-deoxyadenosine ProTide:RNAポリ(A)付加阻害)— Phase 1/2(NuTide:701)拡大中、PD-1抵抗性黒色腫での併用戦略を推進。

補足:NUC-3373(5-FU ProTide)— Phase 1b/2(NuTide:303)でペムブロリズマブ併用を中心に拡大、肺がんDocetaxel併用モジュールも継続。旧NUC-1031(Acelarin)は事実上停止。

主要臨床成績
Q4 2025
NUC-7738 × PD-1:拡大コホートの初期データ(PD-1抵抗性黒色腫)

2026 H1–H2
NUC-7738:最終データピボタル設計の当局協議

継続
NUC-3373 × PD-1:長期奏効/免疫相関の追跡解析

継続
NUC-3373 × Docetaxel(肺がん)モジュールの進行

臨床試験パイプライン
Phase 1/2(NuTide:701)
NUC-7738(RNAポリ(A)付加阻害)

対象:固形がん(拡大)、主にPD-1抵抗性黒色腫との併用で前進

特長:腫瘍RNA代謝とTMEを改変し免疫応答を増強。ヒト由来系でPD-1併用の相乗を提示。

進捗:モノセラピー拡大+PD-1併用拡大を実施中。
安全性:現時点で許容範囲内(詳細は学会/IR更新)。
次読出し:Q4 2025 初期データ、2026 最終データ予定。

Phase 1b/2(NuTide:303)
NUC-3373(5-FU ProTide)

対象:固形がん(免疫併用中心)、肺がんDocetaxel併用モジュールを含む

特長:5-FUの限界(活性化・分解・輸送体依存)を回避、抗腫瘍免疫のプライミングを狙う。

進捗:PD-1併用で長期奏効/持続PFSを更新。
背景:CRC二次治療P2は中止後、免疫併用戦略へ再構築。

適応選択とバイオマーカーで差別化を検討

NUC-1031(Acelarin)

対象:

特長:事実上停止。開発資源は7738/3373へ集中。

進捗:
初期臨床:

パイプライン早見表
パイプライン 対象 臨床フェーズ 規制デザイン 安全性(AESI) 用法・用量 / 併用戦略 市場規模イメージ ポイント(市場評価)
NUC-7738 固形がん(PD-1抵抗性黒色腫 中心) Phase 1/2 拡大コホート(併用) 血液学的/肝酵素変動 等を監視 PD-1阻害剤との併用が主戦略 中:黒色腫他の免疫抵抗性集団 RNA代謝/TME改変→免疫相乗が核。Q4 2025 初期データ。
NUC-3373 固形がん(免疫併用、肺がんDocetaxel) Phase 1b/2 モジュール型拡大 消化器/骨髄抑制 等の管理 PD-1併用およびDocetaxel併用 中:適応選択に依存 5-FU限界の克服×免疫プライミング。
長期奏効例を更新。
NUC-1031 実質停止、資源集中。

ポイント
  • MoAと臨床の接続:NUC-7738でPD-1併用の相乗をヒト由来系で可視化。
  • リポジショニング:NUC-3373はCRC挫折後も免疫併用で長期奏効を積み上げ。
  • 資金・優先順位:開発は7738/3373に集中。当局協議とパートナーリングが中期の肝。

ファンドのポジション

機関投資家はQ4 2025のNUC-7738初期データと、2026の最終データ/ピボタル設計を主要トリガーとして注視。並行してNUC-3373の長期奏効適応選択の精緻化が評価ポイント。

開発ロードマップ
完了:2025年Q3

NUC-3373 × PD-1 長期奏効の更新

重前治療例の持続PR/長期PFSを報告、免疫相関の補助データを提示。

2025年Q4

NUC-7738 × PD-1 初期データ(拡大)

PD-1抵抗性黒色腫中心に有効性/安全性の初期読み出し。

2026年H1–H2

NUC-7738 最終データ → ピボタル設計協議

当局と主要評価項目/症例規模/提出時期を協議し、次段階へ。

継続

NUC-3373 併用モジュール拡大

PD-1併用の追跡解析と、肺がんDocetaxel併用モジュールの前進。

注目すべきカタリスト
短期(〜2025年Q4)
NUC-7738 × PD-1 初期データ、NUC-3373 追加解析

中期(2026年H1–H2)
NUC-7738 最終データとピボタル設計の当局協議

長期(2026年〜)
NUC-3373 併用の適応拡大、パートナーリング/資金計画の更新