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【ERAS】Erasca のカタリストとロードマップ

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【ERAS】Erasca のカタリストとロードマップ

承認済み製品 / 現状

承認済み製品:なし(開発中)

主力ドメイン:RAS/MAPK 経路の創薬プログラム(pan-RAS 分子グルー / pan-KRAS 阻害)。

補足:NRAS 変異メラノーマ向け pan-RAF(naporafenib, ERAS-254)はパートナー探索中(自社での新規組入れは停止)。

主要臨床成績
Q2 2025
ERAS-0015 IND クリア
AURORAS-1 開始

Q3 2025
ERAS-4001 IND クリア
BOREALIS-1 開始

$386.7M
現金等 (Q2 2025)
ランウェイ目安:〜2028年下期

2026
0015/4001 初期単剤データ
(Phase 1)

臨床試験パイプライン
Phase 1
ERAS-0015(pan-RAS 分子グルー)

対象:RAS 変異固形がん

試験:AURORAS-1(単剤→併用探索)

状況:Q2 2025 IND クリア/組入れ進行
次読出し:2026 初期単剤データ

Phase 1
ERAS-4001(pan-KRAS 阻害)

対象:KRAS 変異固形がん

試験:BOREALIS-1(単剤→併用探索)

状況:Q3 2025 IND クリア/組入れ進行
次読出し:2026 初期単剤データ

Phase 1
ERAS-801(中枢移行性 EGFR 阻害)

対象:再発/切除可能 GBM(EGFR 増幅 等)

試験:THUNDERBBOLT-1(P1/P1b)

状況:用量漸増・再切除コホート運用中
更新:学会での安全性/薬効探索アップデート見込み

Phase 3(非組入れ)
naporafenib / ERAS-254(pan-RAF)

対象:NRAS 変異メラノーマ(SEACRAFT-2)

状況:自社での更なる組入れ停止/パートナー探索中

Phase 1b/2
ERAS-007(ERK1/2 阻害)

対象:BRAF 変異大腸がん 等(併用プラットフォーム)

状況:社内で最適併用設計を再評価(ASCO で初期シグナル報告)

Phase 1
ERAS-601(SHP2 阻害)

対象:固形がん(単剤/セツキシマブ併用)

状況:初期データあり/組合せ基盤として再評価中

パイプライン早見表
パイプライン 対象 臨床フェーズ FDA評価 市場規模イメージ 市場評価
ERAS-0015(pan-RAS 分子グルー) RAS 変異固形がん Phase 1 特大:横断的 RAS 変異 初の「分子グルー」で差別化期待/2026 単剤データ
ERAS-4001(pan-KRAS 阻害) KRAS 変異固形がん Phase 1 特大:KRAS 広範適応 他社 G12C/G12D を越える「pan」戦略が鍵
ERAS-801(EGFR 中枢移行) GBM(EGFR 増幅 等) Phase 1 中:高未充足領域 脳内曝露と手術コホートで PoC を探索
naporafenib / ERAS-254(pan-RAF) NRAS 変異メラノーマ Phase 3(非組入れ) 大:NRAS メラノーマ 提携成立が再開の前提
ERAS-007(ERK1/2) BRAF 変異大腸がん 等 Phase 1b/2 中:併用最適化 EC 併用の初期シグナル/再設計中
ERAS-601(SHP2) 固形がん Phase 1 中:併用中枢ノード EGFR 系の併用軸として期待

ポイント

2025年は「RAS 直撃 2 剤(ERAS-0015 / ERAS-4001)」の IND クリアと P1 開始が最大の進展。naporafenib(ERAS-254)は自社新規組入れを停止し、パートナー探索へ軸足転換。中枢 EGFR の ERAS-801、ERK(007)/SHP2(601)は“最適な併用設計”の再構築がテーマ。

開発ロードマップ
完了:Q2–Q3 2025

0015 / 4001 が相次いで IND クリア

AURORAS-1 / BOREALIS-1 を始動、安全性・PK の最適化に着手。

Q3–Q4 2025

初期スナップショット / 801 継続アップデート

学会での安全性・曝露プロファイル更新、801 の外科コホート/薬効探索の進捗。

2026年

0015 / 4001 の初期単剤データ

有効性シグナル次第で併用コホートへ拡張、登録戦略の具体化。

〜2026年

naporafenib の方針明確化

提携成立なら P3 再開/設計見直し、不成立なら Non-core 化を検討。

注目すべきカタリスト
短期(〜Q4 2025)
AURORAS-1 / BOREALIS-1 の運用状況アップデート、ERAS-801 の学会更新、naporafenib の提携進展

中期(2026)
0015/4001 の初期単剤データ(P1)→ 併用拡張・適応選別、801 の有効性シグナル可視化

長期(2026以降)
pan-RAS / pan-KRAS の併用 PoC と登録戦略の確立