
効果の “持続” にどう対応しているか?
サイロシビンの治療薬は、1回投与するとその後に効果が薄れていくことが知られています。そのため継続しないと、半年などで効果が無くなってしまうケースがあります。
CMPS の経口カプセル(合成シロシビン25mg)「COMP360」は「1回(または少数回)の高用量セッション+心理サポート」で強い改善を狙い、その後は必要時の再投与(リトリートメント)で維持する設計を進めています。
要するに、「連日内服で効かせ続ける」という発想ではなく、“少数回のセッション+必要時の再投与” で持続性を運用する戦略です。その場投与・終日監視が前提の医療行為で、家庭で毎日飲むタイプではありません。
投与当日は医療施設で準備→投与→モニタリング、後日に統合セッションを行う “プロトコル治療” です。
承認済み製品:なし(開発中)
主力候補:COMP360(合成シロシビン)+心理サポート — TRD(治療抵抗性うつ病)を主適応。
補足:PTSD でも開発中(P2 OL完了、後期試験デザイン最終化中)。
対象:治療抵抗性うつ病(TRD)
投与:単回25mg+心理サポート(vs プラセボ)
対象:治療抵抗性うつ病(TRD)
進捗:登録完了(n=585)。9週(Part A)データQ1 2026、26週(Part B)早期Q3 2026予定。
対象:PTSD
投与:単回25mg+心理サポート(オープンラベル)
| パイプライン | 対象 | 臨床フェーズ | 規制デザイン | 安全性(AESI) | 用法・用量 / 併用戦略 | 市場規模イメージ | ポイント |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| COMP360(合成シロシビン + 心理サポート) | 治療抵抗性うつ病(TRD) | Phase 3(COMP005/006) | BTD(米)/ ILAP(英)。 006登録完了、Q1 2026:006 9週+005 26週、早期Q3 2026:006 26週。 ローリングNDA含む加速策をFDAと協議。 |
急性不安/解離、BP/HR一過性上昇、頭痛・悪心。自殺関連事象の系統的モニタ。 | 原則「単回25mg」+セラピー(準備/実施/統合)。再投与はプロトコル規定に従う。 | 特大:既存治療抵抗層。施設要件がボトルネック。 | 商業化準備を9–12か月前倒し。発売時期の前倒し余地を確保。 |
| COMP360(合成シロシビン + 心理サポート) | PTSD | P2(OL)完了 → 後期設計中 | 後期試験の主要評価・デザイン最終化。 | 外傷関連の再体験管理を含む安全計画。 | 単回25mg+心理サポート。実臨床設計は最終ラベル次第。 | 大:軍民双方で未充足。 | 査読掲載済みOL結果を踏まえ次相へ。 |
・商業化前倒し:COMP006 登録完了と 2025/9 の FDA Type B 協議を受け、発売準備を9–12か月前倒し。
・明確なデータ日程:Q1 2026に 006の9週+005の26週、早期Q3 2026に 006の26週トップライン予定。
・財務余力:2025/9/30 時点キャッシュ$185.9M、運転資金は2027年までの見通し。
・PTSD:P2 OLは忍容性良好・持続改善、後期試験デザインを最終化中。
COMP005(TRD)6週主要評価 達成
単回25mgでMADRS差 −3.6(p<0.001)。
FDA Type B 協議
TRD申請戦略(ローリングNDA含む)に前向きフィードバック。
COMP006 登録完了
目標症例数 n=585 に到達。
データ開示(2本同時)
COMP006 9週(Part A)+ COMP005 26週(Part B)。
COMP006 26週(Part B)トップライン
規制申請(加速)に向けた決定的読出し。
申請・商業化
FDAとの合意に基づき提出(ローリング含む)→ 承認・立上げ。
COMP006 9週+COMP005 26週の同時開示、申請方針の具体化。
COMP006 26週トップライン。
ローリングNDA等の実行 → 審査 → 商業化。
