Tyra Biosciences (TYRA) の直近の株価の天井は、24年10月に続いた材料となるニュース、
24年10月11日 – 第36回EORTC-NCI-AACRシンポジウム(ENA2024)において、SURF301由来TYRA-300の安全性および抗腫瘍活性の速報値に関する口頭発表を行う。
24年10月23日 – SURF301フェーズ1/2試験によるTYRA-300の中間臨床データに関する電話会議を2024年10月25日午前8時(米国東部時間)に開催。
24年10月24日 – 経口FGFR3選択的阻害剤TYRA-300の転移性尿路上皮がん(mUC)患者を対象とした第1/2相SURF301試験における中間的な臨床実証データを発表
でパイプラインのニュース材料が尽き、株価は天井となり、以降11月に再選した第二次トランプ政権のバイオセクターに対する不確実性から株価は滑り台を転げ落ちています。他のバイオ同様に、25年4月のトランプ関税で底入れし、新しい株価が形成されています。
承認済み製品:なし(開発中)
主力候補:dabogratinib(旧TYRA-300:選択的FGFR3阻害・経口)— IR-NMIBC/mUC/小児軟骨無形成症(ACH)。
補足:TYRA-430(FGFR4/3バイアス、HCCほか)と TYRA-200(FGFR1/2/3、FGFR2変異CCAほか)が初期臨床を進行。
初回小児投与
3か月CR トップライン
対象:低悪性度・中等リスクの非筋層浸潤性膀胱がん
投与:50 mg QD vs 60 mg QD(無作為化)
対象:転移性尿路上皮がん(FGFR3駆動)
所見:QDで治療域用量の探索、後期試験設計の基礎データ取得
対象:3–10歳
投与:0.125 → 0.50 mg/kg(Q日)用量漸増/拡大型
対象:FGFR4/3駆動腫瘍(主にHCC)
設計:多施設・非盲検・用量漸増(投与進行中)
対象:FGFR2変異/融合を含む固形がん
設計:MTD/RP2D探索、初期抗腫瘍活性評価
パイプライン | 対象 | 臨床フェーズ | 規制デザイン | 安全性(AESI) | 用法・用量 / 併用戦略 | 市場規模イメージ | ポイント(市場評価) |
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dabogratinib(FGFR3選択) | IR-NMIBC(低悪性度・中等リスク) | Phase 2(SURF302) | 50 vs 60 mg QD 無作為化、主要:3か月CR | (クラス一般)高P血症、眼科イベントなどに留意 | 経口 QD、低侵襲オプションとして単剤 | 中:既存治療の限界領域で需要 | 可読性の高い3か月CRでP2評価、P3戦略へ |
dabogratinib(FGFR3選択) | mUC(FGFR3駆動) | Phase 1/2(SURF301 Part B) | RP2D整合・初期活性の継続評価 | (クラス一般)電解質異常、肝酵素上昇に注意 | 経口 QD、後期試験に向け単剤/併用探索余地 | 中:選択的FGFR3で差別化余地 | 安全性/活性シグナルの更新で評価変動 |
dabogratinib(FGFR3選択) | ACH 小児(3–10歳) | Phase 2(BEACH301) | 用量漸増→拡大型、初期安全性セントネル | (小児)成長板影響、安全域の精査 | 0.125→0.50 mg/kg、Q日投与 | 小:希少・高アンメット | 成長/BMDの早期シグナルで関心高 |
TYRA-430(FGFR4/3バイアス) | HCC/FGF19+腫瘍 | Phase 1(SURF431) | FIH・用量漸増、PK/安全性/初期活性 | (クラス一般)肝機能・胆道系イベントに留意 | 経口、単剤 | 中:HCCで新規経路は注目 | 初期データ更新の質が次段階の鍵 |
TYRA-200(FGFR1/2/3) | FGFR2変異/融合CCA ほか | Phase 1(SURF201) | MTD/RP2D決定 → 拡大型 | (クラス一般)眼科・電解質・肝関連 | 経口、単剤 | 中:分子選別でニッチ攻略 | RP2D確定後の適応特化が評価材料 |
FGFR3選択性を武器に、腫瘍(膀胱がん)×希少疾患(ACH)を同一化合物で攻める二面展開。IR-NMIBCは3か月CRという可読性の高いP2主要項目で早期に手応えを可視化しやすい。一方、小児ACHは安全性と成長指標の初期シグナルが評価の起点。
資金は$296.3M(2025/06/30)で2027年までのランウェイ見通し。2025–26年は複数読出しが重なり、マイルストーン密度が高い期間。
BEACH301(ACH)初回小児投与
安全性セントネル後、拡大型へ。
SURF431(TYRA-430)継続
用量漸増・初期PK/安全性・活性のアップデート。
SURF201(TYRA-200)
RP2D確定と適応特化の拡大型設計を公表。
SURF302(IR-NMIBC)トップライン
主要:3か月CR率の読出し。以降のP3/登録戦略を明確化。
次段階移行
IR-NMIBCの確証試験計画、mUCの拡大型、ACHの有効性検証を並行推進。
BEACH301 初回小児投与開始(ACH)。
TYRA-430 初期データ更新/TYRA-200 RP2D確定と拡大型方針。
SURF302(IR-NMIBC)3か月CR トップライン→次相計画。